BBCの代表盤をズラリと並べてみると、やはり60~70年代のアーティストが目立ちます。それは、ロック・ミュージックがいま以上に威厳をもっていた(黄金)時代だったからこそでもあるのだけれど、80年代以降で〈BBC〉の影が薄くなっていったのは、やはりリスナーのラジオ離れということが大きいでしょう。その伏線にはビデオの普及などもあるわけで、一般的なリスナーの興味はナマの音源よりもナマの映像に移行していくわけです。BBCもそれに伴って、(これまでの)局のスタジオで収めたセッション的作品よりも、(TV放送を踏まえた)通常のライヴ・ステージを収めたものが多くなっていきます。そんなこともあり、〈BBCらしい〉作品の数はめっきり減ってしまうわけだけど、そんななかでも聴き逃せない音源がBBCには残されているので、要注意です。
80年代以降に発表されたBBC音源のなかから代表的な作品を紹介