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インタビュー

bird

カテゴリ : インタヴュー

掲載: 2013年11月12日 10:00

ソース: intoxicate vol.106(2013年10月10日発行号)

interview & text :近藤正義



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ライヴで育んだソウル(魂)とグルーヴの共存。魂を揺さぶる2年振りのオリジナル・アルバム

デビュー15周年を迎えるbird。待望のニュー・アルバムは日本の音楽シーンを代表する錚々たるミュージシャン達、The N.B.4(Genta:dr、田中義人:g、金子雄太:key、澤田浩史:b)とのライヴ・ツアーを核として制作された。彼女にとっては長年行動を共にしてきた間柄だけに、スムースな曲作りが行えたそうだ。シンプルな編成、独創的な楽曲、そして存在感と説得力を増した彼女のヴォーカル。まさにbirdだからこそ誕生した、魂を揺さぶるアルバムの登場である。

「ここ2~3年、常にライヴ・ツアーをしているという状況です。と言うのは、自分本来の音楽活動のベースはどこにあるのか? と考えたところ、やはりそれはライヴだという結論に到達したからなんです。そんなわけで全国いろんな所をまわるようになりまして、わたしの中でもともと別の趣味だった“旅”と“音楽”が結びつきました(笑)。もし、歌詞の中に旅や自然を感じることがあったとしたら、たぶんその影響でしょうね。バンド編成だけでなくギターと二人だけで場所を選ばないライヴもやっていますから、フットワークは軽いですよ。本来ライヴをするための場所でなくてもいいから、至近距離のお客さんにわたしの素の状態をぶつけたいんです。そこまでやる理由は、もっともっと音楽をリスナーにとって身近なものにしていきたいという願いもありますし、わたし自身にとっても生演奏の現場特有の空気感は常に感性を鋭く保つために有効なんです」

まずライヴにおいて新曲を披露し、お客さんの反応を見ながらアレンジや歌詞を変えたりして曲を育て、その最終形をレコーディングする。そんな作り方により生まれた本作は、言わばロードで練り上げた曲の数々。

「前々作の『NEW BASIC』(2011年作)あたりから、よりシンプルなバンド・サウンドを追究するようになってきたので、アルバムの作り方を変えたんです。通常のようにコンセプトありきで始まって完成した曲をライヴで披露するのではなく、まずライヴでいきなり新曲を披露してお客さんと一緒に育てていく。そして完成した時点でスタジオに入ってレコーディングするという逆の手順です。今回もその流れで作りました。でも、せっかくだからテーマを決めようということになり、メンバーみんなで話した結果、ブーガルー(R&B、ソウルとラテンが混合された音楽)みたいにいろんな要素が混じりながらグルーヴのある音楽を目指すことにしました。そうしてライヴを重ねながら少しずつ曲を完成させていったんです。なにせシンプルな4リズム編成による人力演奏ですから、やればやるほど完成度が上がりました。だから、スタジオに入ってからのレコーディングは早かったですよ(笑) 今このバンドで出来うる限りの、一番良い形に仕上げることが出来たと思います」

birdの曲の中でも、とりわけ大きな要素である歌詞。どこか懐かしさを感じさせる、自然や見慣れた景色の中での躍動感/疾走感が聴く者の心を癒やし、いつしかポジティヴな方向へと誘う。

「歌詞は詩とは違って、言葉だけでは成立しないんです。アレンジや音符によって言葉のニュアンスは変わっていきます。言葉があって音があって、組み合わさって音楽になるんですよ。歌詞をリスナーに届けるということは、コミュニケーションの方法の一つであって、会話することに等しいのだと思います。だから、とても難しい。また、人によって技法は様々なのでしょうが、わたしは全てを書き切らないでパズルのピースを一つ空けておくのが好きなんです。あとは聴いた人がそれぞれの状況を投影していろんな解釈をしてくださればいい。それが曲の普遍性につながれば嬉しいですね。今だけでなくて歳を重ねてからも皆さんに聴いていただけて、自分自身にとってもいつまでも想いを込めて歌える曲にしたいですから…」

15年間という年月を経て、現在の彼女の心に映っているものとは? そしてこれからの活動の基軸となるものは?

「じつは、今のわたしの気持ちを強く表しているのがこのアルバムの最後に入っている「ROOTS」という曲なんです。どんなことであれ、続けるって凄いことだと思います。わたしは歌うということを続けてきました。その中ではもちろん楽しい部分、辛い部分、両方がありましたが、今ではその全てが愛おしいと思えるんです。人間は悩む度に臨機応変に対処することを学んで、許容範囲が広がっていくのでしょうね。もちろん、まわりの人達の助けがあってこその話ですから、日々感謝しながら歌っています。まず音楽を作り続けること、そしてライヴを続けてダイレクトに音楽を届けることが大切。どんなに音楽の媒体が変わっても、これだけは変わらない。これからも「続けていてよかった」と思えるように頑張ります」



LIVE INFORMATION


『bird 9 LIVE!』
○2014/1/11(土)ビルボードライブ東京
○2014/1/17(金)ビルボードライブ大阪

『bird Christmas Live』
○2013/12/24(火)東京・青山CAY

http://www.bird-watch.net



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