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インタビュー

SEEDAと共に呼吸するトラックメイカーたち

 

最近だとRHYMESTERの“ONCE AGAIN”やDABO+Anarchy+KREVAの“I REP”の重厚なビートを手掛けたBACHLOGICは、一方でEMI MARIAやJAY'EDといったR&B作でも力量を発揮しており、そのあたりの引き出しの多さは今回の『BREATHE』にも容赦なく持ち込まれている。一方で他のビート職人たちの仕事ぶりにも注目で、まず重要なのは“LIGHTS”や“WISDOM(Crada Remix)”など3曲を担当したドイツのクレイダ。ドレイク“Fireworks”で脚光を浴びた彼だが、昨年はキッド・カディ“Hyyerr”やDブロック“Get That Paper”を手掛けてUSで名を売っており、もう少し遡ればディップセットの40キャルも手掛けていた。また、アトランタのキーマンであるUWAYを介した公募で採用されたのが、“電波電波”を手掛けるショーン・ウォーレスと、“FLAT LINE”をOHLDと共同制作したテリー・ウォーカーJrだという。さらにその“FLAT LINE”で歌うSKYBEATZはSEEDAとのコラボで名を上げたNY在住の才人で、最近はJUJUやCOMA-CHI、acharuも手掛けて一気に躍進中だ。彼に先駆けてNYで世界を照準に捉えるHIROSHIMAは今回も“鋭利”をプロデュース。他にもDJ ISSOによる恒例のスキットなどがあるが、結びの昂揚感に溢れた“LIFE SONG”を手掛けたのは意外な顔合わせにも思えるNORAのFUEKISS。最後まで変に乱れることのない呼吸は、参加メンツそれぞれの奮闘によるものでもあるのだ。

 

▼関連盤を紹介。

左から、DJ HAZIMEのミックスCD『Manhattan Records THE EXCLUSIVES JAPANESE HIP HOP HITS』(Manhattan/LEXINGTON)、EMI MARIAの2010年作『CONTRAST』(ビクター)、ドレイクの2010年作『Thank Me Later』(Young Money/Cash Money/Universal)、キッド・カディの2009年作『Man On The Moon: The End Of The Day』(G.O.O.D./Universal)、acharuの2010年作『Nasty』(主脳組)、NORAの2008年作『NORA☆NIGHT』(KSR)

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2010年08月18日 18:02

更新: 2010年08月27日 18:15

ソース: bounce 324号 (2010年8月25日発行)

文/出嶌孝次

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