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インタビュー

環ROYの〈フリー〉な世界観を支える各界の面々――(1)

 

【fragment】

新作『BREAK BOY』でも“love deluxe”を提供している彼らは、『MAD POP』での邂逅以来『COPYDOGS』と『the klash』にもリミックスをそれぞれ提供するなど、コンスタントにROYの活動をサポートしてきた大いなる理解者だろう。2005年の『walking in the soul』(術の穴)以来となる彼ら名義の作品にも期待したいところ。

 

【Eccy】

『more?』でコラボしたEccyは、オーセンティックなヒップホップ・ループを起点にアブストラクトやロータス・ビーツにまで触手を伸ばすビート探求者である。一方で、昨年の企画盤『Narcotic Perfumer』(SLYE)にはKAKATO(鎮座DOPENESSとROY)をフィーチャーするなど、MCとの絡みにも定評がある。リリースの多さもROYに通じるか。

 

【Olive Oil】

これまたリリース量の多い西国のビート職人で、昨年の『SPACE IN SPACE』(mule musiq)が近作。安直に奇才と形容される人だが、スモーキーなサンプリングを軸に操る音像は実に多彩だ。ROYとの絡みは『MAD POP』へのリミックス参加を発端に『Weekly Session』へと結実し、新作『BREAK BOY』では“オレノバン”を制作。

 

【DJ YUI】

2007年に生中とのコンビでリリースした『AWESOME』(mammy)で高い評価を得たトラックメイカー。USメインストリーム寄りの音を完全に血肉化したバウンシーなビートも得意だが、神門やオロカモノポテチ、真田人など〈日本語ラップ〉マニア(?)にウケそうな人と絡む機会が多いのもおもしろい。またROYと組んでほしいひとりだ。

 

【NEWDEAL】

新作中で“BGM”を制作した彼は、HITOSHI OHISHI名義も併用してテクノを起点に多様なダンス・トラックを送り出す敏腕。『the klash』に先駆けた2008年のソロ作『GRIMY』(ミュージックマイン)では“プライマルスクリーム”のリメイクという形でROYと共演していた。最近はthe samosでの活動やGARIのリミックスなどロック×エレクトロ的な活躍が際立つ。

 

【SKYFISH】

RUMIへのトラック提供で名を上げた謎の飛行生命体。エレクトロ・ダンスホールやダブステップにも跨る昨年のファースト・アルバム『RAW PRICE MUSIC』(POPGROUP)に ROYを招聘していたが、音盤上の関わりは『MAD POP』の“primal scream(SKYFISH remix)”から。『COPYDOGS』でも“勉強”をリミックスしている。ちなみに、別掲の七尾旅人×やけのはら“Rollin' Rollin'”のリミックスも手掛けた。

 

【PUNPEE】

PSGの『David』(ファイル)で決定的な評価を獲得した、いまもっとも期待されるビートメイカー(兼MC)のひとり。新作では“go! today”をプロデュースしているが、すでに『COPYDOGS』にて“J-rap new era”のリミキサーに起用されていた。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2010年03月17日 18:01

更新: 2010年03月20日 22:16

ソース: bounce 319号 (2010年3月25日発行)

文/出嶌孝次