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インタビュー

The John's Guerrilla 『Seize The Time』 CRUX/Zealot



  ニルヴァーナとセックス・ピストルズをメンバー共通のスタートラインとし、60年代のドアーズやジェファーソン・エアプレインなどのサイケデリック・ロック、70年代のクラッシュなどのパンク、90年代のオアシスなどのUKロックに、2000年代のジャスティスや2メニー DJ'sなどのダンス・ミュージックと続く、さまざまなルーツをぶち込んだサウンドを、みずから称して〈NEW PSYCHEDELIC〉。平均22歳という年齢を考えれば、恐るべき大器と言う他はない。サウンドの骨格は骨太なバンド・サウンドで、核となるのはシンプルでキャッチーなギター・リフ。スロー&ブルージーなテンポの楽曲、4つ打ち、速いロックンロール・タイプまで曲調はさまざまだが、ブルースの重みとソウルの躍動感をたっぷりと沁み込ませた妖しい緊張感がどの曲にも共通している。LEOはオアシスのリアムを彷彿とさせる独特のコブシを持つ野性的なヴォーカリストだが、時に“Jewel”のようなハッとするほど美しいメロディーを歌いこなすなど、表現の幅が広い。何より頼もしいのは、音楽のスタイルを超えて〈サイケは物の見方や音の聴き方を変える〉という精神的なパワーを信じていることで、メッセージ色の濃い歌詞にもバンドの姿勢が窺える。ファースト・アルバムにしてすでにバンドの世界観を確立している充実作だ。

カテゴリ : ニューフェイズ

掲載: 2009年07月15日 18:00

文/宮本英夫

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