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インタビュー

20年に渡って人々の声を代弁してきた彼の歩みを、作品と共に振り返ろう

『The Early Years (90-95)』 Heartbeat
活動初期の様子が楽しめる編集盤。トップDJの仲間入りを果たした大ヒット曲“Stamina Daddy”“Batty Rider”のようなスラックネスや、同性愛バッシングで人権団体から猛抗議を受けた“Boom Bye Bye”といった過激かつイケイケだった頃の魅力がたっぷりと。

『Voice Of Jamaica』 Mercury(1993)
メジャー進出作だけにバスタ・ライムズ参加の“Wicked Act”のようなヒップホップ曲が目立つ。が、同時に定番オケ〈Answer〉使いの“No Respect”やレゲエ・クラシック“Tribal War”のリメイクなどジャマイカンらしさも盛り込み、バランスの良さをアピールした。

『'Til Shiloh』 Loose Cannon/Island(1995)
ラスタ転向後に発表した超重要盤。しかし作りはカルチャー系の一辺倒ではなく、ダンスホール~ヒップホップ的要素もふんだんに盛り込まれていて、そんな多彩なラインナップこそが本作の魅力。なかでもアコギが沁みる“Untold Story”は鳥肌モノだ!

『Inna Heights』 VP(1995)
前作と並びファンから人気の高い一枚で、冒頭の荘厳なアカペラ然り、〈神から与えられた人生を正しく生きよう〉とのリリックが熱い“Destiny”然り、ラスタの精神がいっそう磨かれた印象。財布の中身に余裕のある方は、ライヴDVD付きのスペシャル・エディションをぜひ!

『Unchained Spirit』 Anti-(2000)
当時親交の深かったランシドの手招きでエピタフ傘下のアンタイより発表された一枚。レゲエ畑の客演陣に混ざって、もちろんランシドも参加。ロック・フレイヴァーをプラスし、パンクとレゲエの相性の良さ、そしてレベル・ミュージックとしての共通点を見せつけた。

『Friends For Life』 VP/Atlantic(2003)
マーカス・ガーヴェイの演説を引用した曲などからはブジュの慈味深さも感じるが、それ以上にハードで攻撃的な一面が際立った一枚。特にメガヒット・リディム〈Diwali〉使用の“Tra La La”、堂々と歌い上げる“Mr. Nine”は当時の現場で聴かない日はなかった。

『Buju Banton & Freinds』 VP 
コンビ曲をタイムレスで並べた好企画盤。ペントハウスの名物タッグ、ウェイン・ワンダーとの“Bonafide Love”にしろ、テナー・ソウの死後に録音された疑似共演曲“Ring The Alarm”にしろ、どんな個性とぶつかっても輝きを失わないタフなヴォイスが素晴らしい!

『Too Bad』 Gargamel(2006)
自主レーベルを設立後の初アルバムで、ダンスホール色を前面に押し出した内容に歓喜したギャルは数知れず。〈Wipe Out〉使いの激アッパーな“Me & Oonu”に〈Taxi〉使用の“Driver A”など、次々と押し寄せる怒涛のDJは迫力満点! その勢いはデビュー当時をも凌駕する!?

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2009年04月30日 16:00

更新: 2009年04月30日 18:13

ソース: 『bounce』 309号(2009/4/25)

文/カシワサン

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