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インタビュー

新世紀のロックで鳴り響く、カラフルなキーボード・サウンド

 ベン・フォールズ・ファイヴの登場以降、キーボードを主役に据えたバンドが脚光を浴びるようになってきた。しかもさまざまなシーンからそうした〈鍵盤ロック〉の俊英たちが登場してきているのだから嬉しいかぎり! 

まず王道ポップ路線では、爽快 & 哀愁、甘くてほろ苦いドリーミー・ポップが心に染みまくる〈スウェーデンのベン・フォールズ・ファイヴ meets バート・バカラック〉ことペネベイカーが筆頭か。また、オルガン妻 & ドラム旦那のおしどり夫婦デュオ、メイツ・オブ・ステイトも、どこか懐かしいオルガンの響きが魅力的な温故知新ポップ。さらに、エモ・シーンから登場しながらも、超キャッチーなピアノ捌きとジェントリーな歌声で幅広い支持を得ている〈鍵盤ロックの台風の目〉=サムシング・コーポレイトや、ピアノやアナログ・シンセを導入しアダルト・オリエンテッド・エモ(AORならぬAOE、なんちゃって)の世界を創出したコーファックスなどは、ディストーション・ギターよりもあえてキーボードを選んだ確信犯。で、確信犯といえばハードロック的イディオムをバカ的拡大解釈で復活させたアンドリューW.K.も、キーボードをまるで打楽器のように扱う暴走鍵盤野郎として無視できない。最後に、ピアノ主体のちょっぴり切ないローファイ・ポップを奏でる注目の姉妹デュオ、スムーシュは、ベン・フォールズ・ファイヴ→サムシング・コーポレイトに続く〈鍵盤ロック〉の第3世代。だって2人はまだ小学生なんだもの!

▼文中に登場するバンドの代表作を紹介

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2005年04月28日 16:00

更新: 2005年05月12日 19:08

ソース: 『bounce』 264号(2005/4/25)

文/北爪 啓之

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