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インタビュー

〈Not Grunge!!〉──フー・ファイターズの音楽履歴書

 デイヴ・グロールがニルヴァーナ出身ということから、オルタナ・バンドと括られがちなフー・ファイターズだけれど、実のところはパンクやハードコアからガレージ、ヘヴィーメタル、ニューウェイヴまでと、彼らの持っている音楽性は驚くほど広範囲に渡っている。そのもっともいい例が、このあいだもドラマーとして来日を果たしていたデイヴのクィーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジへの参加だが、最近だとそのほかにもデヴィッド・ボウイの最新作『Heathen』にも彼はギターで参加していたり、ナンセンスなギャグをかますコミック・バンド、テネイシャスDに、こちらもギターとドラムスで参加。またことあるごとに大きな影響を受けたとデイヴが名を挙げるブラック・サバスに関しては、トニー・アイオミのソロ作にその他大勢のミュージシャンと共に顔を出しているほか、ヴァービーナというトリオのプロデュースも手掛けていて、こちらはちょっぴりグランジ風。プロボットというメタルとパンクを掛け合わしたサウンドのサイド・プロジェクトも進行しているはず。さらにほかのメンバーも多彩なバックグラウンドから集まっていて、ベーシストのネイト・メンデルの出身バンドは堅実ロックのサニー・デイ・リアル・エステイトだし、元ギタリストのパット・スメアはLAパンクのジャームスから、現ギタリストのクリス・シフレットはハードコア・パンクのノー・ユース・フォー・ア・ネームからの転身組だ。


ジャームスのベスト『Germs(MIA)- The Complete Anthology』(Slash)

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2002年10月31日 16:00

更新: 2003年02月13日 12:12

ソース: 『bounce』 237号(2002/10/25)

文/村上ひさし