『激ロック』スペシャルコーナー【7月レコメンドアイテム】

YUNGBLUD / 『Idols』
GENRE : ALTERNATIVE ROCKロック・スターとして生身の姿収めた
成長と挑戦の最新作!
YUNGBLUDと言えば、多くのリスナーがポップ・パンクとヒップホップを融合させた音楽性を想像することだろう。しかし、9分を超えるロック・オペラから幕を開ける4thアルバムでは、アリーナ・ロックやブリットポップ等を軸にしたサウンドを提示。影響を受けたレジェンドへのリスペクトを示しながら、彼がこれまで培ってきた個性的なアーティスト性と見事に調和させた、壮大で野心的なアルバムになっている。感情を剝き出しにしたヴォーカルや美麗なファルセット等、パフォーマンスにおいてもさらなる進化と挑戦を見せていて、ロック・スターとして歩み続ける自信と覚悟が感じられる。再来日を果たす“SUMMER SONIC”のステージで、本作の楽曲がどのように届けられるのかも楽しみにしたい。
菅谷 透【ライター推薦】
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HEAVEN SHALL BURN / 『Heimat』
GENRE : METALCORE独メタルコアの雄、通算10枚目のアルバム
無骨且つ重厚なHEAVEN SHALL BURN節に思わず拳を突き上げてしまうはず
90年代後半から長きにわたり、欧州メタル・シーンにおいて絶大な影響力と存在感を放ち続けている独メタルコアの雄、HEAVEN SHALL BURN。通算10枚目のアルバムとなる記念すべき本作『Heimat』において、近年顕著となっているスケールの大きい壮大な作風を踏襲しつつ、デス・メタルに肉薄する程の凶暴なブルータリティ、ヘヴィネスが渦を巻く彼等らしさは健在どころかいっそう凄みを増し、無骨且つ重厚なHEAVEN SHALL BURN節にファンであれば思わず拳を突き上げてしまうはず。KILLSWITCH ENGAGEの名曲を、KSEのヴォーカリストであるJesse Leachを迎えてカバーした「Numbered Days」も、熱いリスペクトを感じさせる仕上がり。貫禄の一枚だ。
井上 光一【ライター推薦】
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TURNSTILE / 『Never Enough』
GENRE : HARDCORE PUNK, ALTERNATIVE ROCK神秘的でアートなテイストもある新時代のハードコア・バンド TURNSTILE
全体を通してドラマチックな展開のある4thアルバム
どこか神秘的でアートなテイストもある新時代のハードコア・バンド、TURNSTILE。ハードコア・パンクの、暗くアンダーグラウンドで暴力的なイメージをアップデートし、様々なジャンルの表現を取り入れ新しいフィールドを開拓してきた彼等が、通算4作目となる新アルバムをリリースした。今作でも固定観念にとらわれない自由なスタイルを追求し、ヘヴィなサウンドをベースとしつつも、幻想的なシンセの使い方やポップなノリは完全にハードコアの枠を飛び出している。新しさと共に80年代のノスタルジックな味わいも感じさせ、浮遊感のあるメロディックな楽曲とヘヴィで疾走感のある楽曲のバランスも良く、全体を通してドラマチックな展開のある作品となった。
山本 真由【ライター推薦】
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ALESTORM / 『The Thunderfist Chronicles』
GENRE : PIRATE METAL, FOLK METALスコットランドが誇るパイレーツ・メタルの雄 ALESTORMの通算8枚目
“トゥルー・スコティッシュ・パイレーツ・メタル”の魂は痛快の一言!
2025年5月に久々の来日公演を成功させた、スコットランドが誇るパイレーツ・メタルの雄、ALESTORMの通算8枚目となる最新作『The Thunderfist Chronicles』。シンガロング必至の勇壮なコーラスにアグレッシヴなリフ、冗談かと思うようなテーマ(「Banana」を聴くがいい)であってもユーモアたっぷりに、且つ大真面目に取り組む彼等の姿勢は一切ぶれることはない。パワー・メタル風の正統派なフレーズも随所に盛り込みつつ、17分を超えるドラマチックなラスト曲まで一気に駆け抜ける、彼等らしい“トゥルー・スコティッシュ・パイレーツ・メタル”の魂は痛快の一言。日本人シンガー、佐々木詩織のゲスト参加も日本のファンには嬉しいポイントだろう。
井上 光一【ライター推薦】
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MALEVOLENCE / 『Where Only The Truth Is Spoken』
GENRE : METALCORE, BEATDOWN HARDCOREブレイク間違いなし!ソングライティング能力、アンサンブルが進化、深化を遂げた
英シェフィールド拠点の5人組 MALEVOLENCEの4thアルバム
現行メタル・シーンで大きな注目を集めている若手バンドの筆頭、イギリスはシェフィールド拠点の5人組、MALEVOLENCEによる4thアルバム。一定のジャンルにとどまらないクロスオーバー・サウンドを軸として、巨大なサークル・ピットを生み出すバンガーを量産し続ける卓越したソングライティング能力、強固なアンサンブルは通算4枚目となる本作でさらなる進化、深化を遂げた。グラミー賞受賞プロデューサー、Josh Wilburを迎えてメジャー感を強めながらも、手加減なしのブルータリティの中で、熱いギター・ソロもシンガロング必至のクリーン・パートも、バランス良くまとめ上げられている。2025年における本格的なブレイクは間違いないだろう。
井上 光一【ライター推薦】
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【激ロック】
ラウドミュージックに特化したフリー・マガジン、ポータル・サイトの運営、そして国内外のバンドを招聘してのライヴ・イベント、24年間続くROCK DJパーティーの企画、運営を行っている。さらには渋谷/新宿/下北沢に位置する「Music Bar ROCKAHOLIC」、また渋谷にあるロック・ファッション・ショップ&通販サイト「GEKIROCK CLOTHING」の運営等、クロスメディアを超えたクロスカルチャー展開をシーンに仕掛けるラウドミュージック専門のクリエイティヴ集団である。
タグ : PUNK/EMO ハードロック/ヘヴィメタル(HR/HM)
掲載: 2025年07月24日 18:25
