鬼才、グザヴィエ・ロト&レ・シエクル~ドビュッシー:「海」他

ドビュッシー・ファン狂喜
あの名作「海」が初演時の響きで蘇った!さらに新発見の大作世界初録音!
またまた鬼才ロトがやってくれました。今度は手兵の時代楽器オーケストラ、レ・シエクルとドビュッシーの名作「海」に挑戦。
1905年10月、シュヴィヤール指揮のコンセール・ラムルー管により初演された際の響きを再現しています。弦楽器はガット弦、金管は細管、木管やハープは当時のフランス製、パリ音楽院直伝の奏法を遵守しています。何よりヴィブラートとトレモロに終始するようなこの作品で、ヴィブラートが極力抑えられているため、聴感上の印象はがらりと異なり、雅楽のようでさえあります。名演ひしめく作品ながら、目から鱗の落ちる衝撃度No.1ディスクと申せましょう。
さらに注目なのが、ドビュッシー初期の作品「管弦楽組曲第1番」の世界初録音。
1882年から84年、ドビュッシー20‐22歳パリ音楽院の学生時代の作で、長く失われたとされてきましたが、最近草稿が発見され話題となりました。オーケストラ版とピアノ連弾版の2種があり、後者はすでに録音もありますが、待望のオーケストラ版は初めて。第3曲「夢」はオーケストラ・スコアが見つからず、他にも不完全な部分があったため、現代フランスの作曲家フィリップ・マヌリが補筆完成させ、2012年2月2日にロトとレ・シエクルがパリで世界初演を行いました。
演奏時間が30分近くかかる大作ですが、ドビュッシーの初期作品に特有のナイーヴな叙情性と人好きするメロディにあふれた魅力作で、オーケストラの響きに若きドビュッシーが私淑したワーグナーの影響が感じられるのが興味津々です。ほぼ同時期の「小組曲」や「春」に劣らぬ魅力を湛えていて、ドビュッシー・ファン狂喜間違いありません。
【曲目】
ドビュッシー:
(1)管弦楽組曲第1番 (1882)【祭/バレエ/夢/行列とバッカナール】
(2)海~ 3つの交響的スケッチ
【演奏】
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指揮) レ・シエクル
【録音】
2012年2月2日 シテ・ド・ラ・ミュジーク(パリ)(1)、
2012年4月13日 聖チェチーリア音楽院(ローマ)(2)(ともにライヴ)