アフリカ音楽を世界に広めた功労者、サリフ・ケイタの最新作

2010年の「ラ・ディフェロンス」以来となるアルバム!プロデューサーにゴタン・プロジェクトのリーダー、フィリップ・コーエン・ソラルを招き、ややエレクトロニックな方向性を模索した意欲作となりました。ゲストにはマヌ・ディバンゴをはじめ、ボビー・マクファーリン、エスペランサ・スポルディング、ルーツ・マヌーヴァといった、ジャンルもキャリアも異なる多彩なアーティストらが参加。サウンドもマリ音楽をベースにしつつも、ダブやエレクトロニック、ヒューマン・ビート・ボックスなどクラブ音楽的な要素を加え、10年代らしいカッティング・エッジなサウンドへとアップデートされています。しかし、そんなオケの進化とは対照的に、サリフの歌声に全くブレは無し! 若い頃からずっと持ち合わせたその強靱なノドは、ここでますます存在感を強めてきました。
【Salif Keita】
古代マリ帝国を建設したスンジャータ王の末裔として生まれたサリフはアルビーノ(白子)であったことから家族からは疎まれ世間からも迫害を受けました。そんな彼は歌を生業とすることを志しましたが、そのためには高貴な身分を捨てなければならず、そしてそれは最下層であるグリオーと同じになることを意味していました。その後70年頃にマリの首都バマコで“レイル・バンド”のフロント歌手として活躍し人気を獲得、そして73年からはライヴァル・バンドの“アンバサデュール”に参加、その時代にヒットさせたのが彼の代表曲でもある「マンジュー」でした。そしてアンバサデュール脱退後はパリに移りソロとして活躍、そして87年にリリースされた最初のソロ・アルバムが、アフリカ音楽の不朽の名作『ソロ』でした。そして、ワールド・ミュージックの発展と共に歩み続けてきたサリフは、コンスタントに作品をリリースし、高い評価を受け続けていることはご存知の通りです。
카테고리 : 뉴 릴리스
掲載: 2013年02月25日 12:09