カスタマーズボイス一覧

UTUTU EP / DAOKO

m-floの様なメジャーアーティストにもフックアップされる様になってきても、切り口を鈍らせることなく、ファンタジーと現実の境目を鮮やかに描いた今作、夢と現実の間を行き来するかの様な錯覚に陥る美しく儚げなドリーミートラックに、10代の独白と言うべき真に迫るラップが乗った①はHIPHOPの文学性に基づいてるし、10代のピュアなボーイミーツガールを歌った④での叙情性との同居に、底知れぬ可能性を感じます!

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デッドさんが書いたカスタマーズボイス

(全146件)

FREE直系のヘヴィなファンキビートの中、60'sアメリカンガールズグループTHE CAKEのELEANORのキュートなヴォーカルが踊る①、アコギを活かした絶品バラード②、衝撃のロッキンレゲエナンバー⑧など、英国ロック黄金期を最も間近で体験してきただけあって、当時多かったアメリカンな雰囲気を纏った英国産ロック、つまりISLAND LABEL風サウンドメイキングが今尚斬新!

HELLHAMMERからWINTERに受け継がれたスロウデスメタルをはじめ、あらゆるダイハードなデスメタルを血肉として、ドゥームメタルの窒息しそうな重遅圧迫スロウネスで表現した、ザラザラにアングリーで気が狂いそうなほどヘヴィな暗黒地獄デスメタルサウンドは、黒いデスメタルを飲み込んだクラスト風激腐臭を漂わすドゥームデスで激烈に凶劣で激悪にカッコいい!

AORっぽいグルーヴ、HIPHOP的なブレイクビーツ、ソウルフルなバラード、ポリリズミックな揺れるリズムとkan Sano自ら歌うファルセットヴォイスが聴きもので、声ネタのサンプリングや管楽器のアレンジ、緩急をつけ、間を生かしたグルーヴにセンスを感じるし、全体に漂うチルでリリカルなムードは昨今のローファイHIPHOPに通じており、世界中でウケているのが良くわかります!

MOTORHEAD、IRON MAIDEN、SLAYERなど元ネタが透けて見えてくるけどジャケを含め、80'sベイエリアスラッシュメタルをベースとしたサウンドながら、ほとんどの曲が6分を超える大作主義の作風で、刻みまくるキャッチーなリフ、獰猛なリズム、ハードコアなスピード感、スリリングな展開、構築美を感じさせるツインギターなど、長尺を聴かせるだけの一捻りが施されており、理屈抜きにカッコいい!

インテリ感のある絵画的かつ映像的なハウスに、R&B、AOR、ジャズ、HIPHOP、ダブの要素も見え隠れするシンセの流麗耽美な音で覆われたレイドバックしたチルウェイヴ的サウンドの浮遊感溢れる音像、時にサイケデリック、メランコリック、ドリーミーなサウンドスケープが深い酩酊へと誘う、大沢伸一の作家性の高さに舌を巻く作品!

これぞジャパコアな初期の猛烈爆走レイジングスラッシュで押しに押しまくる怒涛のサウンドから、怒りをより凝縮した様な密度の濃い強烈無二のハードコアパンクサウンドへと深化していく様が堪能できる。多くの海外バンドが共演を熱望し、永遠に崇拝するのは、ネガティブとポジティブが拮抗したヴァイブレーション渦巻くギリギリの緊張感が凄まじすぎるからで、特に日本人なら血が暴れまくる事必至です!

80年代に青春を謳歌した80'sガイたちが進化ってものを拒否し、愛すべきマニアックなメタルを純粋培養させたか如き、リアル80'sメタルサウンドで、NWOBHMテイスト全開のハーモニーあるクサれメロディックパワーメタルチューン連発で、号泣首振必至!メジャー志向の人にはゴミ扱いされかねないが、その全てが鋼鉄頑固一徹信者のコブシを涙で濡らす熱いアルバム!

倍音をたっぷり含んだハイトーンの声でウィスパー気味に発声するヴォーカル、雨の様なピアノや微細なノイズが静寂を生み出し、サイケデリックなアンビエント的サウンドが曲毎に変化していくダークファンタジーと言えそうな不気味で摩訶不思議な音世界で、詩を語る様に歌う歌ものとはいえ、自由さとアシッド臭が同居したかの様でマジで悪寒が走る!音の響きが異常に凄いです!

奥行きのある音空間を作り上げるギター、ジャズテイストを散りばめながら、深遠な美旋律を奏でる鍵盤、うねりまくるベース、異常に細やかなブレイクビーツ的ドラムが交わった、硬質でクリアなバンドサウンドは、極北の海や砂漠を表現したかの様で、大自然へ旅行している気分を味わえる、マジでシネマティック・オーケストラみたいなアルバム。

縦横無尽に弾きまくる流麗で壮大なギター、うねるベース、ドカドカ突っ走るドラム、魂そのものから絞り出されるかの様な苦み走ったダミ声なのに信じがたいほどメロディアスな超強力なヴォーカル、血を滾らせ涙腺を直撃するメロディ、ダブルネーミングじゃ済まされない見事な言葉展開、ホーン、ブルースハーブ、キーボードなどを入れた多重録音、あらゆる音楽を引き出しつつ、怒涛のハードコアパンクに仕上げた大作!

当然ドゥーミーサタニックブラックメタルゴッドHELLHAMMERの影響が強いのだが、今作がダイハードカルトメタルマニアに熱狂的に受けているのはノルウェーブラックメタル四天王DARK THRONEを召喚している点でしょう!曲によってはAMEBIXmeets極初期JOY DIVISIONみたいなものもあるが、ブラストビート、耳を粉砕するギターリフ、自殺的スクリームを多用したブラックサウンドは本物!

奇をてらう事のない直球のゴリゴリメロディックデスラッシュだが、あまりにも高すぎるレベルで実現してみせた今作、泣きに泣きまくるギター、キレまくったタイトなリズム隊、外国人めビビる血管ぶちギレ系イカツクて強靭なスクリーミングヴォーカル、血の気の多すぎる凶暴な攻撃性とそのアグレッションが爆裂した、メロディックデスメタルの数々の名盤を過去に葬り去る必殺の大傑作!

漂流するロッキンなギターからして斬新な、鎮座ドープネスを迎えた①、オールドスクールなラップ歌唱が光る②、土岐麻子がフローティンな美声を聴かせる③、やさぐれブキー⑤、田我流とのアバンチュールソング⑧、歌詞が不安定な現代に押し付けがましくなく寄り添う⑩など、歌い手各々から狂おしさを引き出し、甘みと苦みが混じったアーバンライフの生き方を教えてくれる最良の一枚。

恐ろしくセクシーな歌声、リズムへの乗りの良さ、抜群の英語ディクションが多彩な音作りの中に映える今作、小袋成彬、KEIJUとのコラボ曲で、徐々に距離を縮め心を通わせていく男女の関係性が読み取れるサマーチルアウトラブソング①、NELLYとKELLY ROLANDの名(浮気)ラブソングのカヴァーで、JP THE WAVYのチルなラップとRIRIの力強い歌声がブッ刺さる⑤と、全てが本物!

ぺトロールズ三浦敦悟によるドライブするベースのグルーヴ感が楽曲を引っ張るダンスナンバー②、夜のメランコリックなムードを漂わす、スペイシーなファンクビートが溶け合った③、WONKと紡いだソウルバラード⑤、ケンモチヒデフミによるトラップビートにReiのハードでファンキーなギターをフィーチャーした⑥、メロウネス極まる⑧など、新世代歌姫のクリエイティヴィティが弾けた作品!

The Beam

BIM

5:

★★★★★

着飾らず、日常的な想いを曲にしたかの様で、揺蕩う様に気持ち良く響くフロウと共に、どこか夏の甘い気だるさを想起させる曲が並んだ今作、PUNPEEのスムースなフックが絡み、親密な相棒感がある③、昼下がりみたいにチルな⑤、哀愁とエレガンスが同居したJJJ制作のトラックの上で、エモく内省的なリリックを落ち着いたテンションでラップした⑥など、BIM自身の生き方が反映されたと思える心地よい音楽です!

神秘的なイントロを含め、素晴らしくスケールの大きい①、正統派ヘヴィメタル②、陰陽座流シンフォニックメタル③、和音階を隠し味に、キャッチーなメタルチューンに仕上げた④、インダストリアルスラッシュな⑤、ギャグかと思うくらいディスコチックながら、「飛頭蛮」のアンサーソングになっているっぽい⑦など、ヴォーカル黒猫による表現力の増した歌声と歌唱の素晴らしさが際立った傑作!

DISCHARGE、AGNOSTIC FRONTなどの影響を気合い爆発のジャパコアに落とし込んだサウンドは不変だが、メタリックなエッジを尖らせた怒涛の音にもかかわらず、曲の輪郭と各パートのコシの強さが見えてくる重層的な音作りがグレイトで、この音だけでも説得力十分だが、終わり無き紛争や悲劇で流れ続ける血が大河となり、激情が入り交じったヴォーカルの肉声の痛みが魂を揺さぶる!

ギターサウンドやファンキーなリズムを強化し、ラウドロックばりのインパクトを放つ一方、J-POPとしての歌ものとしてもアピールした今作、アナログシンセを大胆に導入し、ダンスミュージックの要素を色濃く反映させた新機軸①、ビートが効きまくったダンスロックナンバー②、軽快でハッピーなエレクトロロック③など、ますますサカナクションの系譜を継ぐサウンドになってきました。

何者にも媚びない言葉は様々なコンプレックスに悩む人々を大いに励ますだろうし、男にはグサグサ刺さる大人の女性からのメッセージ満載だか、遊び心溢れるアレンジ、アッパーなサウンドと結び付いているからユーモアや温かさも伝わる。テンションの高い、キレ良くアクの強い言葉を畳み掛けるラップも感情表現豊かで、ミソジニー社会を切り裂く姿勢に素直に賛同させられました。

夜明け前をテーマに、オルタナ、エモ、ポストロック、エレクトロニカ、民族音楽を横断する激しくも内省的で憂いを帯びたmajikoの世界観を赤裸々でセンチメンタルな言葉と聴き手に寄り添うエモーショナルな音で構築しており、聴いて5秒でmajikoの感性に引き込まれます!作品全体のトーンはメランコリックながら、等身大のエモーションを疾走させ、眩しいピュアネスを纏った歌声が心の熱い所に届きました!

プラスティック廃棄物の海洋汚染を歌った⑤、経済格差への抗議運動を支援するために歌われた⑧、2010年ハイチ大地震の後に書かれた、世界の理を変える勇気を持ってるか?と問いかける⑨など、当然の様にポリティカルな曲が並んだ今作、70年代のJACKSON BROWNEを思い出させる落ち着いた雰囲気で、人生を回顧し実感として語りかけてくる曲に強い力を感じます!

総じてJOAN OF ARCやHIGH LLAMASを思い出す緩いインディロックな佇まいだが、ハードコアパンク以降のDISCORDやSST周辺のバンドの険しく、ヒリヒリとしたニュアンスやフォークの要素も垣間見え、その豊かな音楽性と凛とした音世界にグイグイ引き込まれる。静の中にある感情の振動にヤられました!

シンプルでメロディアスなラモーンズ直系の高速ロックンロールをベースに、グルーヴ感の増したサウンドを次から次へと連発する様は痛快極まりなく、ARBやルースターズにはないカラフルでキャッチーな感覚がロッカーズの最大の魅力だったと気付かされるし、脂の乗りまくった陣内孝則によるキレッキレのセクシーなヴォーカルもカッコいい!今聴くとクラッシュの「LONDON CALLING」を思い出す⑦は必聴!

VENOMの邪悪サタニック性を助長させ、凶悪なまでに徹底したアンダーグラウンド主義を貫いた初期BATHORY影響化のブラックメタルをベースに、CELTIC FROST系80'sスラッシュメタル、MASTER系初期デスメタル、南米崩壊ズタボロスラッシュメタル、ハードコアパンクなスラッシュまで、あらゆるタイプのオールドスクールスラッシュを吸収したロウブラックスラッシュメタルサウンドはまさに冒涜!

この当時のサウンドは渋谷系と言えば渋谷系の走りなんだろうけど、ピコピコなテクノポップといった趣。SIMON&GARFUNKEL「THE 59th STREETBRIDGE SONG」をネタとした①、細野晴臣プロデュースの初期の名曲④、PHIL SPECTOR風の⑥など、ちょっと時代を感じさせるけど、既に詞世界は小西康陽ワールドと言うに相応しいものになってます。

ROCK 十

Char

5:

★★★★★

ダブルミーニングのタイトルに現れている様に、12人のアーティスト、参加ミュージシャンが主役を引き立てつつも、様々な色彩を加え、これまでにないCharの新たな側面を引き出す事に成功した今作、多彩なスタイルながら、無意識のうちにブルースが染みている様で、老練と呼ぶには初々しい歌声とギタープレイがぶれる事がないのが最高!

THE CLASHのストイックさ、THE DAMNEDの茶目っ気、THE EXPLOITEDの力強さ、SHAM69の骨太なポップ感、その他諸々が全部あると思って頂きたい70年代後半~80年代初頭にかけてのオリジナルパンク、82UKハードコア及びOIパンク辺りに照準を絞ってのアプローチで、これぞパンクロックの醍醐味だと断言できる、デンジャラスな原始的衝動が大爆発した快作!

等身大の日常感覚による優しい言葉で生活や人間、社会について温かく語られる矢野顕子の音楽を特徴づける独特の詞世界は、明らかに今作からスタートしてるし、坂本龍一のテクノマナーとニューウェイヴ志向によって、矢野顕子の音楽に宿る自由さと奔放さがきちんと形を与えられてパワーアップしており、当時の坂本龍一はプロデューサーとしても相当トンガっていたこんなにが伝わるエポックメイキング的な大名盤!

EMO

TOWA TEI

5:

★★★★★

METAFIVEの勢いを引き継ぎつつ、インダストリアルなサウンドにポップな魂を宿すその作風に、原点を遡るかの如きKRAET WORK趣味が垣間見えてくる王道テクノが要所を締めた今作、砂原良徳によるガッチガチに硬質なマスタリングゆミックスも含め、テクノ的な音響の快楽に思う存分浸れる作品!

稀有な歌い手の圧倒的な個性がきっちりと表現されており、いしわたり敦治や加藤登紀子といった作家陣によるコラボレートは浮遊する歌声と見事にフィットしていて、一曲毎のストーリーを追いながら聴くと、思わずその世界観に引き込まれてしまうし、囁きながらもどこか強い意思を感じさせるヴォーカルは絶品の一言に尽き、全てを浄化するかの様に美しい!

ハードコアパンクのスタイルながら、起承転結を無視した楽曲を直接的かつ持続的に放射する熾烈でスペイシーですらあるウルトラノイジーな音が形作るエクストリームでストイックな破壊的サウンド、嫌悪感を表現しているかの様な極端に小さいヴォーカルは不変だか、ハードコアパンク以外のアグレッシブなミュージシャンからも刺激を受け、打ち出し方が本質的にアナーキーになったガッツ溢れる強烈作!

瞑想的で穏やかなアンビエンスを奏でるエレクトロニカとオーガニックな佇まいでクラシカルな雰囲気も漂うトリップポップをブレンドしたかの様な味わいのデリケイトなアヴァンポップサウンドで、穏やかでたおやか、伸びやかな歌声がミニマルな構成の楽曲で静かに息吹きき、立体感が抜群の仕上がり故に音が無限に広がっていくのを感じます。80年代後半の東京でこんなに美しい音楽が生まれていた事に感動!

パッション溢れるヴォーカルで聴く者をただただ圧倒するスタイルは不変だが、野狐禅時代から変わらない分かりやすい歌メロを更に強調するダイナミックな演奏やコーラスが光っているんだけど、んな事はこの際どうでもいい!タイトルが全てを物語る、放り出せる訳がない自らの人生を歌にして、全身で吐き出したかの如き歌そのものに魂を揺さぶられなきゃウソだろ?

ほんの少しの力加減の中に、情感の機微を組み込む事で多彩な色合いを感じさせる歌唱、それを増幅させる効果的なアレンジと絶えず抑制されたなだらかなヴォーカルにより、中森明菜の存在感と原曲にはない緊張感を際立たせ、全身全霊を傾けるかの様にひたむきに歌を歌い上げており、聴いた瞬間から歌姫としての実力を伝える力作!

地元賛歌②、レイドバックしたトラックの上で、スチャダラパーのBOSEと共に守るべき人について歌った③など、キャリアを重ねたからこそ歌える良曲の一方で、縦横無尽のHIPHOPエンターテイナーの心意気を、ド演歌ファイター越中詩郎が言ったとか言わないとか言われる名言「やってやるって」の一言に集約したサイプレス上野の言語センスが最高な⑥など、初期衝動がアップデートしたみたいな作品。

ソウルやブルース、パンクロックを飲み込んだワイルドであまりにもストレート、そしてボケとツッコミを基本とするベタな浪花節が根付いたロックンロールサウンドが超痛快!ダイナミックな演奏、ソウル剥き出しでガムシャラに歌うヴォーカル、ツボを突いたポップセンスでキャッチーなメロディを奏でながらグルヴィーに響く楽曲からは、ワーキングクラスの悲哀を感じます。

PAT METHENYがLYLE MAYSとの共作で発表した曲のカヴァー①をはじめ、矢野顕子とPAT METHENYらとのセッションには、互いのリスペクトに溢れており、非常に密度が濃い!そのスリリングなセッションに触発されたであろう坂本龍一も打ち込みものをダイナミックレンジの大きな音像に仕上げた矢野顕子の代表作!

シンプルであるにもかかわらず、とてつもなく表現豊かで深い情感漂う仕上がりに圧倒されて解放される作品で、張りのある喉を震わせたヴォーカルは宇宙に歌を届けるかの様な迫力だし、ポジティブかつダイナミックに迫り、フォークを越えてドラマティックに展開される歌はいかにもな前向きソングの何倍も心に響き、幸せになれます。

MAMA

ENDON

5:

★★★★★

ウォーブラック系の暗黒冷徹なフルブラスト全開だけど、衝動がバーストした様な感覚はハードコアパンクをルーツとしたパワーバイオレンスっぽくもあり、感情を押し殺して自己を捨てた陶酔感を楽しむメタルと個性を自由に表現するパンクの相反する激しさが同居し、過激化したノイズが楽曲を侵食していく物理的にも精神的にもキツい破壊的壮絶極悪悶絶地獄エクスぺりメンタルバイオレンスノイズ!

仲良しの女友達2人が喋ってるみたいな飾らない愛おしいユルさを宿しつつ、素直なリリックでリアルなイマドキ女子を描き出し、ポップでキャッチーでカラフルな味付けを施して楽しく聴かせるだけじゃなく、バッチリ韻を踏みながらスタイリッシュに聴かせるスキルフルなラップ、フューチャー感のあるポップな風合いのトラックを中心に、主役のメロディアスに踊るフロウの魅力を際立たせた作品で、好き勝手ヤってる感が最高!

有無を言わさず、聴く者の耳を突き破るヒステリックな女性ヴォーカル、DEAD KENNEDYSやDISCHARGEのロッキンスラッシュヴージョンとでも言うべきハイスピードで加速する激渋サウンド、何処と無く漂うポップ感、その全てかマスターピース!全世界におけるハードコアパンク創成期を稲妻の如き速度と燃焼力で一気に駆け抜けたその熱量に殺られる歴史的重要作!

ポエトリーリーディング、RADIOHEADっぽいアブストラクトナンバー、ディスコファンク、シカゴハウス風、メロウなニューソウルなど、様々なバリエーションの楽曲でシンセポップ的なプロダクションが曽我部恵一によるオリエンテッドな歌と融合した作品で、諦念とロマン入り乱れる現在の東京を描いている様でもあり、サニーデイサービスを思い出させます。

ピースフルでロック、フリーキーでソフト、変幻自在で表現豊かなファンタスティックなロックサウンドで、音楽はフィジカルであり、自由なものであるという事を再認識させられる作品で、このジャケからは全く想像できないけど、バンド史上最高にメロウな力作!

1983年法政大学で行われたライブを収録しているわけだが、タコの音楽性は今作にこそ刻まれているんじゃないか?不可解なキテレツ性がよりダークに、よりヘヴィに憎悪にまみれたネガティブマインドを伴いながら大爆発した狂いまくった変態的なサウンドで、マジ気が狂いそうになる!この病的な音楽表現のインパクトは、21世紀の今尚強烈すぎる!

Charが敬愛するアーティストをカヴァーするトラッドロックシリーズのTHE VENTURES編。Charが洋楽やギターに目覚めるきっかけとなったバンドだけに、気合いの入り方が違うぜ!Char自身がこのシリーズで一番難しかったとコメントしている通り、ギタープレイのみならずアレンジも凄い事になっており、カヴァーの見本の様な作品で、全ギタリスト必聴!

UNTITLED

KOHH

5:

★★★★★

薬物を服用しなくても十分にハイになれるダークでメランコリックなムードで統一されつつもメロウでポップでもあるサウンド、気だるげな、しかし色気のある歌声、自身のワードセンスで捻り出された言葉をストレートに口走るフリーキーなライミングには神が宿っていると思える程だし、多くの同業者を殺す圧倒的フロウがどんどんクセになっていく大衆音楽の世界に鎮座するアウトサイダーアートと思える強烈作!

古風な日本語の多用と抽象的で透明感のある叙情を漂わせた松本隆の書く歌詞、気だるい雰囲気を忍ばせたカントリーフレイヴァーが随所に漂うBUFFALO SPRINGFIELDを手本にしたウエストコーストロックを本格的に消化し、自分たちなりに再構築したかの様なサウンドを聴かせる今作は、メンバー各々の個性が発揮され、バンドとしての一体感も宿した日本のロックの永遠のマスターピース!

ルーツミュージックに、過去を踏襲しながらも長年の研磨により生まれた日本人の美的感性を盛り込み、新たなHIPHOP、ブレイクス、ハウスとしてビルドアップしたかの様な作品。エモーショナルなキーをちりばめ、涼しげに掻き鳴らされるカッティングギターとストリングスをバックに軽やかに吹き抜けるサックスの音色がドラマティックに揺らめくブレイクビーツ⑦など、nujabes譲りの真摯な音楽愛を感じさせます。

ロック、トラッド、ラテン、ディスコ、ファンク、アフロ、サイケなど、ジャンルをまたいだ多彩な曲を柔軟に繰り出しながら、エッジの効きまくった強靭かつ艶やかなグルーヴ渦巻くロックサウンドが強烈!シンガーソングライター佐野元春が改めて鮮明に浮かび上がってくる、真摯かつユーモラスな言葉を1つ1つ際立たせ、メッセージを囁く様な親密さで響かせるサウンドは唯一無二です!

(全146件)