カスタマーズボイス一覧

ザ・ブリティッシュ・プロジェクト / ミルガ・グラジニーテ=ティーラ、他

しなやかな感性を持った指揮者だ。女性指揮者と言えば、男勝りの馬力を見せようとする演奏が普通と思っていた。誰の指揮なのか知らずに彼女の演奏を聴いて、女生徒は区別付かないだろう。頭の良い人だ。楽譜から拾う和声とリズムの在り方に全く無理がない。無能な男性指揮者が21世紀に大量生産されている。エルガーもヴォーン・ウィリアムズも彼女の個性にマッチしているのか、素晴らしい。弦楽器を学んではいても、ここまで弦の特性を反映させた演奏を披歴出来る指揮者は少ない。

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しょうさんさんが書いたカスタマーズボイス

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(全5件)

この位でCDリリース出来てしまうほど、今のクラシック界は衰退してしまったのかと思う。

オケがパリ管だったなら星は7個になるな。ヨーロッパにおいて一流とは決して言えないオケからも、ここまで色彩感みなぎる演奏を聴かせてくれるとは。せめて、バイオリンパートがもう少し力量があればと、残念だ。重量感がないと言われるかもしれないが、ブーレーズとは感性が違うからこそ、そこがいい。弦楽器の音を揺蕩わせる。それがまた格好いい。弦楽器の特性を知っている指揮者の面目が見える。
カネラキス、彼女のファミリーネームなのか。そうだとしたならば、ギリシャ系とも思える。先が楽しみだ。

しなやかな感性を持った指揮者だ。女性指揮者と言えば、男勝りの馬力を見せようとする演奏が普通と思っていた。誰の指揮なのか知らずに彼女の演奏を聴いて、女生徒は区別付かないだろう。頭の良い人だ。楽譜から拾う和声とリズムの在り方に全く無理がない。無能な男性指揮者が21世紀に大量生産されている。エルガーもヴォーン・ウィリアムズも彼女の個性にマッチしているのか、素晴らしい。弦楽器を学んではいても、ここまで弦の特性を反映させた演奏を披歴出来る指揮者は少ない。

マーラーの曲は分裂気味と思える。広大な広がりを見せながら室内楽的であり、改革を感じさせる西洋音楽を見せながら東洋的であったり。ザンデルリンクはマーラーの楽譜からそれらを良く読み取っている。音楽の重心が低く身じろぎを見せない。
四楽章目のカット云々されるが、カットされている理由は分からない。5番の終楽章は楽譜を見ても、曲の展開には気になるところが多々ある。それからすれば、このカットはカットだと言わなくてもいいような気がする演奏の仕上がりになっていると思う。すべてのパートの全ての旋律を聴きたいと思えば聴ける立派な演奏だ。

スナイダー使用楽器がデルジェス1741年だそうだが、まず、音が出てこない。明らかに調整不足だ。ソリストは必死になって楽器と格闘しているかのように聞こえてくる。楽曲演奏以前楽器の問題が立ちふさがった。構えを大きく取り、下品に聞こえる寸前までたっぷりと歌いあげているスナイダーの力量は立派だ。
たとえば、クレーメルが以前使用していたデルジェス1730年を使い、再録しならば鳥肌ものになる気がする。サーコリンのバックが流石なだけに、スナイダーが思うがままにソロを務められたならば、オケの色合いはもっと深いエルガーへとサーコリンが引っ張って行けただろう。本当に惜しい録音だ。

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