カスタマーズボイス一覧

Man Alive! / King Krule

不思議な混濁した空間に放り込まれる。低いビートのきいている正に異空間。私の部屋の電気ストーブの存在だけが確りあり、繋がっているけどちぐはぐな新しい感覚。魂からの叫び。苦しみの代理
コンクリートの四方。そこは隣の家で空間をねじ曲げ私の部屋に繋がっている。暗く深い湖に石を投げ何処までも沈んで、沈んでいく体

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ニッキさんが書いたカスタマーズボイス

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(全10件)

弾ける音の粒。セクシーな歌声が小刻みに、おおらかにうたいあげる。呼吸のリズムに似ている。伴奏が歌を確り盛り上げ、互いに共鳴し、まるで二人が歌っているようだ。合唱というより、ツインボーカル。楽器的な印象の声もあれば、歌うような楽器もある感じで、音色のツールというか音のバリエーションを絞っている。見せ場も各々あり、絞っていることによって更に魅せている。心も弾んで終始ときめいている。

どこか虚ろな白磁でできた人形のような、いじましく憂いのあるボーカル。雪の綿毛がふわふわと輪郭のない空間に浮かんでいる。潤いをたっぷり含み囁くメロディが曲にのって調和している。私はダイバーになって深くききいる。箱の中、水槽に滲みながら塗り潰していく。春の花吹雪、水面に浮くつぶつぶオレンジ、耳にかけていた黒色のペンがするりと指の間を落ちる。様々な色をした花火をバケツにいれてもまだ、鳴る音楽。

925

Sorry

5:

★★★★★

暗い部屋で雨が降る街の灯りをみてきいた。気だるい空間にコーヒーとミルク、ほんの少しの苦味。砂糖のようなボーカル。レコードやかせを毛糸玉にするように紡がれていく。ランプが煌々と点滅し、キャラメルドロップが口の中にあって、セピア色の映画を堪能する。そのあめ色の綿菓子で雲をつくろうとしてできたキャラメルだ。ごめん。最高。

この世界は問題だらけである。彼等の答えの一つが祭り。他にも答えは沢山あり、複合的に絡み合っている。音楽で世界は救えないかもしれないが、音楽に付随する何か。知る何か。一人一人沢山の違う答えを持ち寄って、気付かされたりする事を知った。出会えて良かった、こういう形になることで、何も知らなかった自分に一滴の雫が落ち波紋が広がった。今度初GEZANを観る。私なりの答えを彼等と交わしたい。ライヴという空間で。

古いテープを再生する。未知の。躍動する音楽、脈打つ鼓動にとても近い。酸素を大量に吸って吐いていく過程でうまれる感覚。象徴的な人間のからだ。そのひとの始まり、なりたち。生暖かく体温が伝わっていき優しく頬をなぞる音符たち、ビートとやわらかさの共存。どこまでもナチュラル。ぼんやりと広がっていく夕日、水、音の海に沈みこむ、それは、生命。

不思議な混濁した空間に放り込まれる。低いビートのきいている正に異空間。私の部屋の電気ストーブの存在だけが確りあり、繋がっているけどちぐはぐな新しい感覚。魂からの叫び。苦しみの代理
コンクリートの四方。そこは隣の家で空間をねじ曲げ私の部屋に繋がっている。暗く深い湖に石を投げ何処までも沈んで、沈んでいく体

イメージは黒と赤。赤は血と鼓動、呼吸をしているように唄がギターを呼び、ギターが其に応え互いに呼応しあっている。黒く塗り潰していく、白いよく染み込む画用紙の上を隅々迄。呼吸が心音と重なり、深く黒く浸透していく。漆黒の髪を丁寧にすいていく。二人が織り成す世界は、白い糸だったり黒の糸だったり、縦と横、其だけではない複雑な絡み合う糸が精密にこの世界を編み込んでいる。これまでにないBAROQUEだ。

『血を流せ お前は生きている』とあるDIR EN GREYの作品。五人の模様が組み合わさり、淡く滲んだ水彩画のようだ。パズルの外枠をドラムが作り、四辺をベースが支え、ギターが埋めていく、そして、最後のピースを声が落とす。最新アルバムがまさに飾られた形である。一つも同じ欠片ではない。私達は形の違うピースで、閉じられたこの世界に歪に血を流しながら生きているのかもしれない。読後思った。

今回、印象的だったのはベーシスト特集と銘打たれたとても魅力的な内容である。ベーシスト達のベースへの濃厚なビター92%の愛が伝わってくること。そして、ベースの在り方が、共通してパズルのピースの端の四辺のようだなと感じた。変わっていくこと、より洗練され進化していくこと事態が、ブレないバンドであるというのが彼等を通して解る。そして、紙面からひしひしとくるとんでもない熱量、是非体感して欲しい。

今回のRR、表紙はlynch.ということで、それまでのSoundをlynch.のⅩⅢにし、心して読んだ。最初のlynch.のホール公演での写真はとても彼等が映えていた。様々なバンドが己の言葉で思いを語っていく、まるで対バンのようだ。そのライヴ達は色彩豊かにRRを構成していく。読後は、そうだ、ライヴに行きたいという衝動が残った。

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