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第184回 ─ デバージ・ファミリーの栄光と没落、そして……

ディスクガイド (その2)

連載
360°
公開
2009/08/26   18:00
更新
2009/08/26   18:09
ソース
『bounce』 313号(2009/8/25)
テキスト
文/出嶌 孝次

CHICO DEBARGE
『Long Time No See』
 Kedar/Universal(1997)
長い刑期を終えたチコのカムバック作(通算3枚目)。獄中で作った曲がメインらしいが、ブランクの長さに反して完全に時流を弁えた生音メインのニュー・クラシック作品となっていてるのが凄い。エルが共同プロデュースしたソウルフルな“Iggin' Me”がヒット。

CHICO DEBARGE
『Free』
 Alove/E1(2003)
キダー・マッセンバーグの元を離れてリリースした5作目。新作でも絡んだ盟友のジョーがヘルプした以外は、兄弟を含む大物ゲストなどもなく、改めてストイックな環境に身を置いて作り上げられた意欲作とも言えるか。飛び抜けたサムシングには欠けるものの、好盤には違いない!

YOUNG DEBARGE
『The Hunt』
 Oafin(2005)
80年代末から兄たちを援護してきた末弟のダリルが満を持して放ったデビュー作。基本はやはり自作自演ながら、エルやチコの制作曲も“I Like It(Remake)”というサーヴィスも一貫して柔和な聴き心地なのはやはり血か。オマケ収録されたエルとジェイムズのソロ新曲も素晴らしい。

ANDREW DEBARGE
『Your Place』
 Andrew DeBarge(2008)
トミーの息子にあたる撫で肩のホープが自主リリースしたデビュー作。流石にチープな雰囲気はあるもののデバージ家の伝統(?)に則った自作自演マナーを貫きつつ、モダンなアレンジでやりたいことをやってみたような若々しさが良い。今後にも期待できそうだ。