「NANA」連載25周年＆矢沢あい画業40周年記念し刊行されたムック「矢沢あい『NANA』の世界」大増刷。国内外で熱狂的な支持集める伝説的少女漫画の世界に迫る

国内外で圧倒的な人気を誇る少女漫画「NANA」（集英社）の作品世界をファッションや音楽から読み解く特集ムック「矢沢あい『NANA』の世界」（別冊太陽「太陽の地図帖」シリーズ／平凡社）が、発売以来大きな反響を呼び、発売から1ヶ月でたちまち大増刷となった。

本書は、作者の矢沢あいと「NANA」を刊行する出版社、集英社の全面協力のもと制作され、未公開の下絵や作画資料を多数掲載。特別描き下ろしイラストや貴重な作者へのインタビュー等を通して、全世界で熱狂的なファンを集める作品の魅力を深掘りする。

特別巻頭言を飾る小説家の辻村深月は、「NANA」の魅力について以下のように語る。

言い切ってしまっていいと思う。
私たちの世代以降で、矢沢あい作品の影響を受けてない人なんていない。

―― 辻村深月

25年前の連載開始以来、世代も国境も越えて、読者を増やし続ける伝説的少女漫画「NANA」。2000年代ジャパン・カルチャーを象徴するその魅力は、本書を読めば、より深いところに没入することができるはずだ。

特別巻頭口絵「『NANA』イラストギャラリー」では、矢沢あいによる作画コメント付き。作品への思いや技術的な背景が語られる。

「『NANA』イラストギャラリー」に掲載されたトラネスのイメージ・イラスト。

作中の登場人物を丁寧に紐解く企画「登場人物で旅する『NANA』」。矢沢あい本人による登場人物解説は必読だ。

主人公 小松奈々をはじめとする主要キャラクター紹介では、矢沢あい本人が選んだ、初公開の貴重な下絵も掲載される。

主人公 大崎ナナの解説では、ファッションやキャラクターから連想されるイギリス・パンクについても考察。

イギリス・パンクにおける伝説的ファッション・アイコンだった「SEX PISTOLS」のSid Vicious。登場人物 本城蓮との関連性を考察する。

ファッションやカルチャーについての評論が充実しているのも本書の魅力。専門家の視点から、作品世界とヴィヴィアン・ウエストウッドの断ち切れない関係性が語られる。

「『NANA』登場人物図鑑」も矢沢あいのコメント付き。ぜひチェックしてほしい。

▼書籍情報

「矢沢あい『NANA』の世界」