『People in Sorrow』は、深く内省的でスピリチュアルな作品であり、バンドの最も深遠なメッセージの一つと言えるでしょう。1969年、バンドがパリにいた時期にレコーディングされたこのアルバムは、長めの即興演奏を軸に、ジャズ、アフリカ音楽のコンセプト、そして前衛的な抽象表現を融合させています。
激しさと断絶を前面に押し出した多くのフリージャズとは異なり、『People in Sorrow』は忍耐と抑制をもって展開し、悲しみ、回復力、そして共同体の癒しといったテーマを伝えています。スピリチュアル・フリージャズの金字塔として広く認められているこのアルバムは、アート・アンサンブル・オブ・シカゴが集団即興とミニマルな手法を通して深遠な感情を伝える能力を如実に示しています。
発売・販売元 提供資料(2026/02/06)
アヴァン/フリー・ジャズ界の代表格アート・アンサンブル・オブ・シカゴによる初期傑作。1960年代後半にアフリカ系アメリカ人音楽家集団「AACM」から生まれたジャズ・グループで、フェイスペイントを施したマルチ奏者のメンバー達によるスピリチュアルなパフォーマンスは、サン・ラと共に熱狂的なジャズ愛好家達から支持を獲得。1969年の本作は活動拠点をフランスのパリに移し録音され、ロスコー・ミッチェル、レスター・ボウイ、ジョセフ・ジャーマン、マラカイ・フェイバーズ・マゴストゥットの4人が様々な楽器を操り、大地と宇宙を接続する唯一のグルーヴを旋回させる圧巻作。ええやんええやん。
intoxicate (C)黒田"ハイプ"朋規
タワーレコード(vol.176(2025年6月20日発行号)掲載)