クラシック・ファン待望!!オーマンディ&フィラデルフィア管弦楽団の偉大な足跡をたどるコンプリート・ボックス第3弾でコロンビア録音が完結。
■世界初の集大成!待望のコロンビア・ステレオ録音完結編
1938年、レオポルド・ストコフスキーの後継者としてフィラデルフィア管弦楽団の音楽監督となったユージン・オーマンディ(1899-1985)は、その後42年にわたって同管と音楽活動を共にし、ヨーロッパの雄カラヤン=ベルリン・フィルと並ぶ20世紀オーケストラ史上最高峰の存在へと育て上げました。当ボックスセットは、2021年4月にCD120枚組で発売した「コロンビア・レガシー」、2023年11月にCD88枚組で発売した「コロンビア・ステレオ・コレクション1958-1963」に続く、ソニークラシカルとフィラデルフィア管弦楽団との共同復刻企画の第3弾となるもので、1964年から1983年にかけてコロンビア・レコードから発売されたステレオ録音によるすべてのアルバムをCD94枚に収録しています(録音時期が64年以前の音源も含まれています)。コロンビアのステレオ時代のオーマンディ&フィラデルフィアのレコードは、20世紀後半にレコード産業の中でクラシック音楽の規範を作り上げた存在だった、と表現しても過言ではないほど、世界中の音楽ファンに親しまれたもので、待ちに待ったセットといえましょう。
■レコード産業の発展期
オーマンディとフィラデルフィア管弦楽団がコロンビアと専属契約を結んでいた1944年~68年にかけての時期は、第2次大戦の終結と勝利による好景気の到来、社会における音楽需要の高まり、そして日進月歩ともいうべき録音再生技術の進歩(SP→LP、モノラル→ステレオ)により、レコード産業が急激に巨大化した時代でもありました。オーマンディとフィラデルフィア管弦楽団は、そうした社会状況の中で、最も録音に積極的だったコンビで、コロンビアの中でもその録音量はずば抜けていました。オーマンディは録音セッションに熱心に取り組み、しかもセッションを効率的に進める術を備えた音楽家であり、またレコード会社のニーズに応える形で、いわゆる通俗名曲であっても、知られざる秘曲であっても、難解な現代曲であっても、ためらわずにかつ高水準で録音することができるフレキシブルなマインドの持ち主でもありました。アメリカ国内のみならず海外への演奏旅行にも積極的で、それによってさらにレコード・セールスを世界的に伸ばすことができたのでした。
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ソニー・ミュージック
発売・販売元 提供資料(2024/11/22)
■鮮明なステレオ技術が捉えた芳醇かつ華麗な「フィラデルフィア・サウンド」の真骨頂
「指揮者のサウンドは、自分が弾いていた楽器を反映するものだ。私のサウンドは、自分がヴァイオリン奏者だったからこそこうなった」とはオーマンディ自身の言葉ですが、ある批評家も「オーマンディが指揮する作品はどれも弦楽パートの豊かなソノリティが特徴で、それを土台にしてオーケストラのほかの楽器が輝きを添える」と評しているほどです。分厚くしなやかで豊麗な弦楽パートをオーケストラ・サウンドの基盤とし、その上で綺羅星の如き名手が顔を揃えた木管・金管パートが活躍するこの時期のフィラデルフィア管弦楽団は世界的に見ても抜きんでた存在感を誇っていました。コロンビアによるステレオ録音は、左右に広がる大きなパースペクティヴの中で、全体のバランスと細部の明晰さを両立させた実に見事なもので、当初は2トラック収録だったものが早い段階で3トラック収録に切り替えられ、発売時にステレオにリミックスされることで立体感のあるサウンドが実現したのです。録音会場も、オーケストラの本拠地でドライな響きで知られたアカデミー・オブ・ミュージックから、市内のブロードウッド・ホテルやタウン・ホールへと移し、ステレオに相応しい豊かなソノリティを確保したのでした。
■バッハからヒナステラまで膨大な演奏レパートリーが94枚に
◎交響曲
ベートーヴェンとブラームスの全曲、モーツァルトの第30番・第31番「パリ」、ハイドンの第96番「奇跡」・第101番「時計」、シューベルトの第4番「悲劇的」・第6番・第9番「ザ・グレイト」、メンデルスゾーンの第4番「イタリア」、ブルックナーの第4番・第5番、マーラーの「大地の歌」とクック版第2稿(1964年)による初録音となった第10番、チャイコフスキーの第4番、プロコフィエフの第5番と第1番、ニールセンの第1番・第6番、ラフマニノフの第1番・第3番、ショスタコーヴィチの第5番・第10番など、アイヴィの交響曲第1番など、交響曲の王道レパートリーを網羅。アナログ時代から名盤として知られ、ロンドン交響楽団との唯一の録音となったドヴォルザークの第9番「新世界より」も復活します。
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ソニー・ミュージック
発売・販売元 提供資料(2024/11/22)
◎オーケストラ曲
コロンビアからRCAに移籍する直前に残された「展覧会の絵」や「ボレロ」のステレオ再録音のほか、ドイツ音楽ではバッハのオーケストラ・トランスクリプション集、ワーグナー、R.シュトラウス、アメリカ音楽ではガーシュウィン、コープランド、クレストンやゴローフェ、イギリス音楽ではエルガーやヴォーン・ウィリアムズ、フランス音楽ではラヴェルやドビュッシー、ロシア音楽ではチャイコフスキー、ストラヴィンスキー、ハンガリー音楽ではバルトークやコダーイ、北欧音楽ではアルヴァーン、シベリウス、グリーグなど、実に多種多様な作品が幅広く収録されています。オーマンディのイメージとはあまり縁がないベルクの「ルル」組曲や、コロンビアのシェーンベルク全集の一環で収録されたシェーンベルクの「主題と変奏」、おそらく世界初録音ではないかと思われるウェーベルンの「夏の風の中で」さえ含まれているのは、当時のレコード録音需要の一端を示しています。またオーマンディ+フィラデルフィアと言えばショーピースを集めた「小品集」が有名ですが、このボックスにも行進曲や弦楽合奏の名品を集めたLP時代のベストセラーが含まれています。
◎協奏曲
アイザック・スターン、ルドフル・ゼルキン、ユージン・イストミン、フィリップ・アントルモン、レナード・ローズなど1960年代を代表する名奏者とのコンチェルトもモーツァルトからロドリーゴまで多数含まれています。特筆すべきはアンシェル・ブラシロウ(ヴァイオリン)、カールトン・クーリー(ヴィオラ)、ローン・ムンロー(チェロ)、ギルバート・ジョンソン(トランペット)、メイソン・ジョーンズ(ホルン)、ヘンリー・スミス(トロンボーン)、ジョン・デ・ランシー(オーボエ)、バーナード・ガ-フィ-ルド(ファゴット)、マレイ・パニッツ(フルート)、アンソニー・ジリオッティ(クラリネット)など、名手ぞろいだったフィラデルフィア管弦楽団の首席奏者を起用しての録音でしょう。アメリカのメジャー・オケを支えた名奏者の晴れ舞台とも称すべき名演をお聴きいただけます。
◎声楽曲
バッハの復活祭オラトリオ、ヨハネ受難曲、ベートーヴェンのミサ・ソレムニスと秘曲オラトリオ「オリーヴ山上のキリスト」、ブルックナーのテ・デウム、ベルリオーズとヴェルディのレクイエム、オルフのカトゥーリ・カルミナなど規模の大きな作品が目白押しで、独唱者には1960年代にアメリカで活躍した第一線の名歌手たちが起用され、美しく豊かな歌唱を聴かせてくれます。クリスマス・アルバム、バッハやヘンデルの合唱曲集、オペラ合唱曲集、民謡集など、アナログ時代にアメリカではミリオンセラーとなったモルモン・タバナクル合唱団との数々の共演盤も複数含まれています。
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ソニー・ミュージック
発売・販売元 提供資料(2024/11/22)
■世界初CD化も盛りだくさん
初CD化は、バッハの大作「ヨハネ受難曲」(CD81-82)、ハイドンの交響曲第96番・第101番(CD37)、シューベルトの交響曲第6番(CD89)、バルトークのディヴェルティメントとヒナステラの弦楽のための協奏曲(CD91)、ヒンデミットの「ウェーバーの主題による交響的変容」(CD5)、マスネの「ル・シッド」組曲(CD73)、モルモン・タバナクル合唱団とのオペラ合唱曲集(CD61)などがあげられます。これまで古いLPを探して聴くしかなかった録音がようやく蘇りました。またすでにCD化されている音源の中にも新たにアナログ・マスターからトランスファーされてリフレッシュされたものもございます。
■個性的な輝きを放つアメリカ・デザインのオリジナル・ジャケットのアートワーク
このボックスセットの魅力の一つは、オリジナルLPのジャケットを表裏にわたり精密に復刻していることでしょう(スキャンの精度も高く、拡大コピーすれば裏面のライナーノーツを読むこともできるほどです)。コロンビアはSP時代以来他社に先駆けてパッケージ・デザインに趣向を凝らしてきた会社で、LP初期に統一デザインのジャケットを短期間使った後は、個々のアルバムの持ち味を引き立たせるデザインを多数世に送り出すようになりました。カラフルなイラストや写真、目を惹く書体を使って作成されたジャケットは、アルバムのイメージをセンスよく明確に伝えることができる見事なもの。それぞれに独自の意匠が施された個性的なジャケットを眺めることができるのもこのセットの楽しみと言えましょう。複数のアルバムの音源が1枚にまとめられている場合は、別冊解説書の中にそれらのLPジャケット・デザインが掲載されているのも実に心憎い配慮です。オーマンディのコロンビアのステレオ録音は、日本ではアーティスト写真に差し替えられたりすることも多く、特に1970年代以降の再発売では日本ではオリジナル・ジャケットが使われることがほとんどなかったため、その意味で非常に新鮮です。
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ソニー・ミュージック
発売・販売元 提供資料(2024/11/22)
■仕様詳細
・各ディスクはアメリカ初出LP盤のジャケット・デザイン(裏表ともに再現)による紙ジャケットに封入され、厚紙製のリフト・オフ・リッド・ボックス(蓋付きのボックス)に収納。
・ボックス寸法: L 29.5cm x W 13.5cm x H 13.3cm 重量3.2kg
・ディスクのレーベルは発売当時のLPレーベルのデザインを踏襲。時代の変遷に伴うデザインの変化も辿っている。
・ハードカバーのオールカラー別冊英文解説書付き
<別冊 英文解説書掲載内容>
(1)このセットについて
(2)全ディスクのトラックリスト
録音年月日・場所・プロデューサー名[録音台帳などに記載がある場合]/各曲もしくは各アルバムの初出データ/マトリックス番号を網羅した詳細なデータをジャケットとともに掲載。複数のアルバムを1枚にコンピレーションした場合は、それぞれのオリジナル・ジャケットも極力掲載されています。ここまで詳細に調査された発売関連のデータが記載されているのはメジャー・レーベルのリイッシュー商品の中でもソニークラシカルの商品のみ!
(3)作曲家(アルファベット順)・作品別インデックス(このインデックスによって、どのディスクに何が入っているかを調べることができます)
(4)カラーおよびモノクロのアーティスト写真・セッション写真などの画像掲載
※声楽曲の歌詞・歌詞訳は掲載されておりません。
★ソニー・ミュージックジャパン限定特典:日本語スペシャル・ブックレット封入
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ソニー・ミュージック
発売・販売元 提供資料(2024/11/22)