フォーマット |
SACDハイブリッド |
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構成数 |
3 |
国内/輸入 |
国内 |
パッケージ仕様 |
デジパック |
発売日 |
2023年04月29日 |
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規格品番 |
TDSA268 |
レーベル |
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SKU |
4943674375165 |
※SACDハイブリッド盤。世界初SACD化
※デジパック仕様
※本国のオジリナル・アナログマスターテープから192kHz/24bitでハイレゾ化したマスター音源を使用
※2023年最新マスタリング音源使用(SACD層、CD層を個別にマスタリング) 。マスタリング・エンジニア:藤田厚生氏
※オリジナル・ジャケット・デザイン使用(解説書内に他のオリジナル・ジャケット・デザインを一部使用。初出時のDISC2のモノラル版も採用)
※解説:吉澤ヴィルヘルム氏(新規解説) 、解説書合計12ページ
録音自体が少ないながらも、いずれも質の高い音源を残したアニー・フィッシャーによる珠玉の逸品。1958年から66年にかけて旧EMIレーベルに残した貴重なモーツァルトの6曲の協奏曲録音を集成しました。完璧なまでに強い意志で貫かれたレコード史に残る名演です。現代においても評価の高い名盤を、最上の音質を目指し望み得る最高のプロセスで高音質化!瑞々しい音色がSACDで蘇ります。今回の発売のために本国のオリジナル・アナログ・マスターテープから192kHz/24bitでデジタル化したマスターを用い、SACD層、CD層別々にマスタリング。新規解説付。永久保存盤です。
モーツァルトの録音は数多くあるなか、このアニー・フィッシャーの演奏は一種、これと並ぶものがないほどの孤高の録音と言えるのではないでしょうか。緊張感漂うなかに確かに存在する不変の価値。完璧主義者として知られ、名声に対し録音が極端に少ないことで知られる彼女の音源はどれも貴重であり、残された録音はいずれも高い評価を得ています。楽譜に忠実で一切の妥協を排したその姿勢はどの曲においても踏襲されており、考え抜かれた録音となっているのも特徴でしょう。研ぎ澄まされた感性や品格ある表現もまさに絶品です。後期協奏曲のうち、第25番と第26番が収録されなかったのは残念ですが、これら6曲は名演として長く聴かれるべき録音です。指揮者が元々の初出時のアルバム毎に異なっているのも興味深い点で、それぞれ異なるスタイルでありながらも、ピアノのスタンスは終始変わらないのが彼女らしいです。最初の録音となったボールトとの1958年録音盤での柔和な表現、サヴァリッシュとの1959年盤で見せる音楽性の豊かさ、そして1966年収録のクルツとの柔軟さなど、それぞれの指揮者との対峙も聴きどころでしょう。尚、収録場所は同じながらも時期やプロデューサー、エンジニアが異なるためか、音質は三者三様です。また、当社の企画盤として2012年にCDでもリリースを行っていますが、この時はリマスター等は叶わず、DISC1と3は1990年に、DISC2は2004年にデジタル化したリマスター音源を使用していたため、年代による音質差が顕著でした。今回、統一して本国のアナログ・マスターテープから復刻していますので、音質面でも過去盤を一蹴できるクオリティになりました。
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<音源復刻コンセプト>
当企画では、本国より取り寄せた192kHz/24bitのWAVデータを基本に、SACD層用としてDSDに変換後にマスタリングを行い、別途CD層用としてPCMでもマスタリングを施していますので、SACD層、CD層、それぞれ独立したマスタリングとなっています。PCMで編集した後にDSDにも変換を行う、もしくはDSDで編集した後にPCMにも変換を行うといった1回のマスタリング作業で兼ねるのではなく、SACD、CD、それぞれの特徴や音質を重視した上で、個別にマスタリングを行いました。その際、過去に発売された音源と極力比較する検証も行なった上で、音楽を最大限に生かすべく、オリジナルのアナログ・マスターテープを尊重した上での最適なマスタリングを心がけています。
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構成数 | 3枚
エディション | Remaster
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト:ピアノ協奏曲第20-24番、第27番
<DISC1>
1. ピアノ協奏曲 第20番 ニ短調 K.466
2. ピアノ協奏曲 第23番 イ長調 K.488
<DISC2>
3. ピアノ協奏曲 第21番 ハ長調 K.467
4. ピアノ協奏曲 第22番 変ホ長調 K.482
<DISC3>
5. ピアノ協奏曲 第24番 ハ短調 K.491
6. ピアノ協奏曲 第27番 変ロ長調 K.595
【演奏】
アニー・フィッシャー(ピアノ)
フィルハーモニア管弦楽団 (1-4)
ニュー・フィルハーモニア管弦楽団 (5,6)
サー・エイドリアン・ボールト(指揮) (1,2)
ヴォルフガング・サヴァリッシュ(指揮) (3,4)
エフレム・クルツ(指揮) (5,6)
【録音】
13-15 February, 22 April 1959(1,2), 28 February, 1,10 March 1958(3), 1,2&10 March 1958(4), 14,16,17,20&24 May 1966(5,6)
No.1 Studio, Abbey Road, London
【Original Recordings】
Producer: Walter Jellinek (1,2) , Walter Legge & Walter Jellinek (3,4), Suvi Raj Grubb (5,6)
Balance Engineer: Harold Davidson & Francis Dillnut (1,2), Robert Beckett (3,4), Robert Gooch (5,6)
【原盤レーベル】
Warner Classics(旧EMI音源)
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1.[SACDハイブリッド]
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2.[SACDハイブリッド]
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3.[SACDハイブリッド]
価格相応のことはあるSACD。各々初期の盤(20・23番はCDZ7670002、24・27番はCDZ7670012でモーツァルト没後200年記念発売の外盤、21・22番は2004年の「Art」リマスター外盤)と比較したが、雲泥の差。2012年にもタワーレコード企画盤として発売されたが、そちらは通常フォーマットであり、かつ既述の音源をそのまま利用していたため今回のSACD化は朗報。すでに通常CDを御所持の方も、フィッシャー好きでこの演奏を愛聴しているのであれば購入してよい。ステレオ初期の録音ゆえ、バランスが少々作り物めいてはいるが、モーツァルトのクラヴィーア協奏曲で重要な管楽器も美しく捉えられており、三者三様の指揮者のもと的確に奏でるフィッシャーのピアノとともに大いに楽しめる。一連のクレンペラーやセルのモーツァルト等、タワーレコードは秀逸な企画・発売をしてくれている。今後ともぜひ継続してもらいたい。
