幼い日、サヴァールが教会に足を踏み入れると、そこではモーツァルトのレクイエムのリハーサルが行われていました。サヴァールはそれを聴いて「音楽というものがこんなにもすごい力を持っているなら、 僕は音楽家になりたい… 」 と思ったといいます。それから長い年月が流れ、これまでに約230の録音をしてきたサヴァールが、モーツァルトの≪レクイエム≫をリリースします。サヴァールはこれまで、中世からモーツァルトの時代(さらに最近ではベートーヴェンやシューベルト)まで、ありとあらゆる音楽をヴィオラ・ダ・ガンバや指揮で演奏してきました。その中には宗教音楽も多くありましたが、サヴァールは、暗い悲しみと威嚇的な死、というものをスペインのカトリック主義という絵筆と色彩で描いてきました。音楽家として、そして学者としてまさに 「啓蒙」 の人であるサヴァール。ここで、死者のためのミサ、という本来のレクイエムの宗教的意義と効果を見事に私たちに提示してくれます。 (C)RS
JMD(2023/04/07)
すべてを凌駕する超越的な力と美しさ!
サヴァールによるモツレク
幼い日、サヴァールが教会に足を踏み入れると、そこではモーツァルトのレクイエムのリハーサルが行われていました。サヴァールはそれを聴いて「音楽というものがこんなにもすごい力を持っているなら、僕は音楽家になりたい・・・」と思ったといいます。それから長い年月が流れ、これまでに約230の録音をしてきたサヴァールが、モーツァルトの≪レクイエム≫をリリースします。
サヴァールはこれまで、中世からモーツァルトの時代(さらに最近ではベートーヴェンやシューベルト)まで、ありとあらゆる音楽をヴィオラ・ダ・ガンバや指揮で演奏してきました。その中には宗教音楽も多くありましたが、サヴァールは、暗い悲しみと威嚇的な死、というものをスペインのカトリック主義という絵筆と色彩で描いてきました。音楽家として、そして学者としてまさに「啓蒙」の人であるサヴァール。ここで、死者のためのミサ、という本来のレクイエムの宗教的意義と効果を見事に私たちに提示してくれます。
残響が非常に豊か、かつ過剰ではない絶妙な会場での録音。≪怒りの日≫での激しさもありつつ、とてもやわらかな響きは、かつてない聴体験。《奇しきラッパの響き》での神聖な響きには驚かされます。音楽史を生きてきたサヴァールにしかなしえない表現がここにあります。
キングインターナショナル
発売・販売元 提供資料(2023/03/29)
サヴァールの再録音。澄んだ美しい響きはもちろんだが、とても劇的でスケールが大きい、そして颯爽とした音楽運び。サヴァールは近年モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルトの交響曲分野で成果を上げていることが記憶に新しい。その流れを汲んだようなキリエ、怒りの日を聴いて頂きたい。この作品の難しさはモーツァルト自身の絶筆となったラクリモサ以後の展開でこれまで聴いた録音はどうも尻すぼみの感が拭えなかった。しかしここでのサヴァールは熱をこめてルクスエテルナを頂点に音楽を進めることに成功している。独唱、合唱は緻密に溶け合い「絶美」と言いたい歌声が心休まる。
intoxicate (C)雨海秀和
タワーレコード(vol.164(2023年6月20日発行号)掲載)