Katy Lied

1975年4thがHYBRID STEREO SACDリリース!!

・バーニー・グランドマンによるオリジナル・マスターテープからのダイレクトDSDマスタリング
・HYBRID SACD仕様、すべてのCD/SACDプレーヤーで再生可能

1975年にABCレコードから発売されたスティーリー・ダンの4枚目のスタジオ・アルバム『ケイティ・ライド』は、ゴールドセラーに認定され、全米チャートで13位を記録した。また、シングル「ブラック・フライデー」は37位にチャートインした。

本作は、ベッカーとフェイゲンが当時最新だったDBXノイズリダクション・システムの不具合により、当初はアルバムの音質に不満を持っていたことが特徴である。DBXのエンジニアと協力して音質を改善し、最終的にアルバムは成功したが、フェイゲンとベッカーは完成版を聴くことを拒否していた。

本作はまた、スティーリー・ダンのアルバムにシンガーのマイケル・マクドナルドが初めて参加した作品でもある。ドゥービー・ブラザーズのメンバーとしてのソウルフルな歌声で知られるマクドナルドは、グラミー賞を5回受賞し、2020年にはドゥービー・ブラザーズのメンバーとしてロックの殿堂入りを果たした。

アルバム・ジャケットには、コオロギやバッタに関係する「歌う」(STRIDULATING)昆虫であるキリギリスの写真が使われている。これはアルバム・タイトルをもじったもので、キリギリスの「歌声」は、まるで「ケイティはやった、ケイティはやらなかった」と言っているように聞こえる。「ドクター・ウー」という曲の歌詞には、「ケイティはやってみた、私は半分はりついた、ケイティは嘘をつく、目を見ればわかる」といった表現がある。ケイティが「嘘をつく」というテーマの前提には、デニー・ディアスが"Your Gold Teeth II"で演奏するためにスタジオに来たときの言葉があるそう。当時まだ21歳だったジェフ・ポーカロは、伝説のセッション・ドラマー、ハル・ブレインをフィーチャーした"Any World (That I'm Welcome To)"以外の全曲でドラムを叩いている。

Building from the jazz fusion foundation of Pretzel Logic, Steely Dan created an alluringly sophisticated album of jazzy pop with Katy Lied. With this record, Walter Becker and Donald Fagen began relying solely on studio musicians, which is evident from the immaculate sound of the album. Usually, such a studied recording method would drain the life out of each song, but that's not the case with Katy Lied, which actually benefits from the duo's perfectionist tendencies. Each song is given a glossy sheen, one that accentuates not only the stronger pop hooks, but also the precise technical skill of the professional musicians drafted to play the solos. Essentially, Katy Lied is a smoother version of Pretzel Logic, featuring the same cross-section of jazz-pop and blues-rock. The lack of innovations doesn't hurt the record, since the songs are uniformly brilliant. Less overtly cynical than previous Dan albums, the album still has its share of lyrical stingers, but what's really notable are the melodies, from the seductive jazzy soul of "Doctor Wu" and the lazy blues of "Chain Lightning" to the terse "Black Friday" and mock calypso of "Everyone's Gone to the Movies." It's another excellent record in one of the most distinguished rock & roll catalogs of the '70s. ~ Stephen Thomas Erlewine