フェドセーエフ生誕90年記念企画。
「冷戦時代、日本ビクターのデジタル録音技術をモスクワに集結させ厳戒態勢の中で録音された『JVC・デジタル・モスクワ・シリーズ』第1弾!
重量感溢れる迫真的衝撃音。圧巻のオーケストラの咆哮がK2HDマスタリングで蘇る!
2022年に生誕90年を迎えたウラディーミル・フェドセーエフ(1932.8.5-)の記念企画としまして、この度ビクターが1981年から93年にかけて主にモスクワで収録したモスクワ放送交響楽団との全ロシア音楽録音を、3期にわけてSACDで復刻する運びとなりました。1981年当時、モスクワ放送交響楽団の創立50周年を記念して実現したのが今回の第1期で発売する3タイトル(アルバム数では6)です。
1981年、ロシアのレーベル「メロディア」と共同で録音したこれらの作品は、当時の最先端機器を東京からモスクワに持ち込んで録音されました。そして今回、当時のエンジニア服部文雄氏とディレクター野島友雄氏立合いのもとFLAIR Mastering works山崎和重氏によりビクターが誇るK2の技術を用いてアップコンバート。フェドセーエフとモスクワ放送響の奏でるダイナミズムに更なる磨きをかけ、原音を更に追求しました。フェドセーエフ生誕90周年にふさわしい、初SACD化アルバムです。今回の復刻では、ビクターが誇る当時のデジタル録音を、当時のディレクターとレコーディングエンジニア立合いの元、「K2」の技術を使い、CDマスターを192kHz/24bitにアップコンバートすることで原音の追求を図りました。SACD層だけでなくCD層でもその差を感じることができます。「K2」テクノロジー(K2HD)を用い、最新でマスタリングを行った上でSACDハイブリッド盤として新規で復刻します。尚、今回の復刻では、各盤のカップリングは極力オリジナルを重視し収録しました。
このアルバムに収録された2曲は、初出時含め単独で発売されていました。「春の祭典」は記念すべき最初の収録曲であり発売時は優秀録音盤としても評価された音源です。「シェエラザード」は「ロシア管弦楽名曲集I」と同じく、このプロジェクトの最後の方で収録されたもので、音質の傾向は同じながらも安定感ある音も楽しめます。この最初の「春の祭典」収録時の模様は解説書に今回新規で掲載している当時のディレクター野島氏による記述が興味深いですが、演奏もこの曲本来の原始的な側面がとりわけ聴く者の心を強く捉えるでしょう。1981年当時のソヴィエト時代の、ある意味荒々しい音色がオーケストラにはまだ残っているのが良くわかります。その意味でも当時のビクターがデジタル録音で収録した事自体貴重で、以後ソヴィエト国内での様々なレコーディング環境に与えたインパクは大きかったと言わざるを得ません。そして、「シェエラザード」は彼らが得意とする曲のひとつであり、色彩感のある演奏は大変魅力的です。数年後の来日公演時にも披露され、日本の聴衆に大きなインパクトを残しました。
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タワーレコード(2022/09/30)
尚、解説書には初出時の各盤解説や曲目解説、各種写真(モノクロ)で掲載し、新規でフェドセーエフに師事した新進気鋭の指揮者、坂入健司郎氏による序文解説の他に、収録時のプロデューサーであった野島友雄氏に当時を振り返ってもらい「回顧録」を収録しました。資料としての価値も高いです。また、ジャケットには初出時のデザインを使用しています。
<K2HDマスタリングとは>
「原音を追求したK2HDマスタリング」
「K2」テクノロジー(K2HD)では、失われた音楽情報を解析することで、それぞれに異なる倍音成分を持つ各楽器ごとの音色の復元や、演奏者の音楽表現の再現までを可能にしています。本作のマスタリングでは、当時のディレクターとレコーディングエンジニア立合いの元、「K2」の技術を使い、CDマスターを192kHz/24bitにアップコンバートすることで原音の追求を図りました。SACD層だけでなくCD層でもその差を感じていただけるものと思います。
■「K2」とは
日本ビクターとビクタースタジオが共同開発した音源デジタル化における高音質化情報処理技術です。
■「K2」の理念
「元の状態に戻す・復元する」「変質させない・オリジナルのまま」、この2つの指針に基づき、「アーティストの拘りの音をオリジナルのままに再現する」これが「K2」の理念です。
■22.05kHz以上の復元(失われた情報の復元)
音は多くの倍音により構成されており、その倍音はデジタル化で失われてしまいます。「K2」は、失われた音楽情報を時間軸で解析し、デジタルマスターで失われた再生周波数22.05kHz以上の周波数を再現することにより、各楽器ごとの倍音の音色や、演奏者の表現を復元し、オリジナルマスターと同等の音楽表現を再現しています。
■本作独自のマスタリング
本作は、K2HDによりCDマスターを192kHz/24bitにアップコンバートし原音の追求を図りました。周波数領域ではなく時間軸で処理をする「K2」だからこそ実現可能な技術です。
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タワーレコード(2022/09/30)