異才、鈴木大介が長年あたためてきたシューベルトと、シューベルト由来の名曲を編んだオマージュ・アルバム。本人曰く<夢幻のニュアンスや色彩と空間の広がりを音楽に息づかせることを最重要なテーマとして続ける"クラシック・ギター"という楽器とその役割の真髄へと、僕を導いてくれそうな気がする>というシューベルトへの万感の想いが、あたたかく慈愛に満ちた旋律、端正で優美な官能、幽き無限の情念をもって奏でられます。 (C)RS
JMD(2020/02/14)
万感の思いを馳せて奏でる、シューベルトへのオマージュ
異才、鈴木大介が長年あたためてきたシューベルトと、シューベルト由来の名曲を編んだオマージュ・アルバムです。本人曰く「夢幻のニュアンスや色彩と空間の広がりを音楽に息づかせることを最重要なテーマとし続ける"クラシック・ギター"という楽器とその役割の真髄へと、僕を導いてくれそうな気がする」というシューベルトへの万感の想いが、あたたかく慈愛に満ちた旋律、端正で優美な官能、幽き無限の情念をもって奏でられます。
<鈴木大介(ギター)>
作曲家の武満徹から「今までに聴いたことがないようなギタリスト」と評されて以降、明晰な解釈力と洗練された技術によって常に注目を集め続けている。
1992年、スペイン/バルセロナ・マリア・カナルス国際コンクール第3位、1993年、アレッサンドリア市国際ギター・コンクール優勝。
現代音楽の初演も多く、武満徹作曲「森のなかで」「スペクトラル・カンティクル」の世界初録音をはじめ、これまで、池辺晋一郎、西村朗、猿谷紀郎、伊左治直、林光、酒井健治、渡辺香津美の各氏他多くの作曲家による新作を初演している。1995年のデビュー以降、長きにわたり、アンサンブルとコンチェルトの膨大なレパートリーでの、難度の高いプロジェクトにおけるファースト・コール・ギタリストの位置を維持し続けている。
オリジナル作品の演奏のみならず、武満徹の映画音楽をギター(またはギター・デュオ)のために原曲のスコアからアレンジするプロジェクトを1999年より継続的に行っており、これまでに3タイトルのCD(「どですかでん」「夢の引用」「森のなかで」)をリリースしている。
美術館でのコンサートも数多く行っており、特に都立現代美術館での「田中一光回顧展」(2003年)、国立新美術館での「オルセー美術館展」(2010年)、ブリヂストン美術館での「ドビュッシー、音楽と美術展」(2012年)では、展示作品のテーマに即したプログラムをプロデュースし、大きな話題となった。
斬新なレパートリーと新鮮な解釈によるアルバム制作はいずれも高い評価を受け、「カタロニア讃歌~鳥のうた/禁じられた遊び~」は2005年度芸術祭優秀賞(レコード部門)を受賞。2012年、板倉康明指揮東京シンフォニエッタと初演した西村朗作曲「天女散花」のライヴ盤は2013年度のレコード・アカデミー賞(現代音楽部門)を受賞。
近年はタンゴやジャズ、また自作品によるライヴ演奏も行い、2016年にCDリリースされ翌年出版された「12のエチュード」他の自作品も絶賛されている。また多くの名曲のアレンジは録音やコンサート共に好評で、内外のギタリストにも提供し演奏されている。
これまでにNHK-FM「クラシック・リクエスト」(1999年~2001年)、「気ままにクラシック」(2002年~2008年)のパーソナリティも務めた。
第10回出光音楽賞、平成17年度芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞。洗足学園音楽大学客員教授。横浜生まれ。ギターを市村員章、福田進一、尾尻雅弘の各氏に、作曲を川上哲夫、中島良史の両氏に師事。ほかに、ザルツブルク・モーツァルテウム音楽院においてエリオット・フィスク、ホアキン・クレルチの両氏に師事。(2020年2月現在)
ナクソス・ジャパン
発売・販売元 提供資料(2020/02/12)