1960年代デッカ/ロンドン期の最後を飾るスタジオ作にして、ストーンズ最高傑作の1枚に数えられる名盤が、1969年12月5日のオリジナル発売から50年を迎える2019年、2LP+2SACD+7"のデラックス・エディションとして登場!
2枚のLP(180g重量盤)と2枚のSACD(ハイブリッド)には、アルバムのステレオ&モノラル音源のボブ・ラドウィグによる最新リマスター音源を収録。LPはレストアされたオリジナル・ジャケットに、SACDはカスタム・スリーヴにそれぞれ収容。
「ホンキー・トンク・ウィメン」と「無情の世界」が収録された7インチ・シングル付(音源はモノ/オリジナル・ピクチャー・スリーヴに収容)
80ページ豪華ブックレット付(デヴィッド・フリックによるエッセイ/イーサン・ラッセル撮影の未発表写真収録)
3枚の手書き&レプリカ・サイン付きリトグラフ付
UK盤にのみ付いていたオリジナル・ポスター付
完全生産限定ボックス・セット
発売・販売元 提供資料(2019/09/12)
Mostly recorded without Brian Jones -- who died several months before its release (although he does play on two tracks) and was replaced by Mick Taylor (who also plays on just two songs) -- this extends the rock and blues feel of Beggars Banquet into slightly harder-rocking, more demonically sexual territory. The Stones were never as consistent on album as their main rivals, the Beatles, and Let It Bleed suffers from some rather perfunctory tracks, like "Monkey Man" and a countrified remake of the classic "Honky Tonk Woman" (here titled "Country Honk"). Yet some of the songs are among their very best, especially "Gimme Shelter," with its shimmering guitar lines and apocalyptic lyrics; the harmonica-driven "Midnight Rambler"; the druggy party ambience of the title track; and the stunning "You Can't Always Get What You Want," which was the Stones' "Hey Jude" of sorts, with its epic structure, horns, philosophical lyrics, and swelling choral vocals. "You Got the Silver" (Keith Richards' first lead vocal) and Robert Johnson's "Love in Vain," by contrast, were as close to the roots of acoustic down-home blues as the Stones ever got. ~ Richie Unterberger
Rovi
オリジナル アルバムとしてはロンドン/デッカ時代最後となった69年の作品。ブライアン脱退、ミック・ジョーンズ初参加etcのゴタゴタをものともせず、ライクーダーらのゲストを迎え、腰のすわったルーツロックを聴かせる。同名映画を象徴するような(1)、カントリータッチの(3)etc。 (C)DaKaRa
タワーレコード(2002/10/09)
1曲目の一触即発な惨状が描かれた「ギミー・シェルター」からヤバい。金切り声のコーラスも過剰演出気味ではあるが、これくらいやらないと戦慄の光景を目の当たりにした切迫感と緊張感は伝わらない。
「むなしき愛」には”虚しさ”というよりも、”空しさ”を感じる。
「カントリー・ホンク」でひと息つけたと思ったら、「リヴ・ウィズ・ミー」のベースラインがグイグイと攻めてくる。先行して聴いたライヴ盤のリフの”圧”が凄まじかったので、やや大人しい印象を受けたが、飛び道具のサックスを絡めてくるなど、攻撃の手は緩めてはいない。
個人的なハイライトはタイトル曲だ。静かな生ギターに始まり、ミック・ジャガーの粘っこい歌い方と相乗するように、圧力と熱量は上がっていく。音場の濃度は高まり、毒性は強くなる。もはや”ただのロックン・ロール”ではない。一度入ったら抜け出すことのできない”沼”に引き摺り込まれていくみたいだ。このまま"依存"を続けていたら、すべてを搾り取られてしまう。
「ミッドナイト・ランブラー」も”通りのファイティングマン”以上に危険だ。深夜の闇は深く、妖しい。
続く「ユー・ガット・ザ・シルヴァー」は「むなしき愛」以上に”Vain”だ。アルバムで最もポップでコマーシャルな「モンキー・マン」でさえ甘い罠が潜んでいる。ドラッグの匂いのする猿男に気を許してしまうと痛い目に遭うことになる。
ラストの「無情の世界」も滑り出しは牧歌的で穏やかだ。しかし、ミック・ジャガーが世界を変える。シュプレヒコールのように繰り返されるフレーズがクライマックスを迎えるとき、男女混成の合唱隊は「ヘイ・ジュード」のリフレインよりもエネルギッシュでエキセントリックにコーラスを被せてくる。そして、見事なまでにストーンズのロックン・ロールと融合するのだ。歌詞に込められたメッセージは前向きだし、シンプルだし、ストレートに心に響く。歌われている”世界”は決して”無情”ではない。
余談だが、映画『再会の時』の冒頭、教会での葬儀のシーンで、"故人が生前愛した曲"として友人の女性がピアノ演奏していたのが、他でもない、この「無情の世界」だった。