バーンスタインがニューヨーク・フィルの音楽監督に就任した1年目のシーズンの一大イベントが1959年8月から約2カ月にわたるヨーロッパ演奏旅行でした。中でも11回にわたるソ連公演は、ソ連におけるアメリカのオーケストラによる初公演として、政治的にも大きな意味を持っていました。10月に帰国し、ワシントンでの凱旋公演、59/60年シーズンの開幕公演の後、このツアーの締めくくりとなったのが10月20日のボストン・シンフォニー・ホールでの公演で、当アルバムの2曲はその夜の公演の前に同ホールでセッション収録されました。いずれもヨーロッパ演奏旅行で繰り返し演奏された演目で、ショスタコーヴィチの交響曲第5番は、モスクワの公演で感激した作曲者がステージに上がって演奏を讃え、コープランドは、TV番組用の特別演奏会でも取り上げられました。いずれも指揮者とオーケストラが完全に一体化し、あらゆる表現が練り上げられた完璧な演奏で、数多い同梱日の特別な位置を占めています。ボストン・シンフォニー・ホールの暖かみのある木質の響きも、演奏の持つ熱い使命感を際立たせているかのようです。 (C)RS
JMD(2018/09/27)
タワーレコード x Sony Classical 究極のSA-CDハイブリッド・コレクション
「ボストン・シンフォニー・ホールに鳴り響いた情熱溢れる名演奏・名録音。ヨーロッパ演奏旅行から帰国後の1959/10/20のセッション録音の2曲をカップリング。NYPとは唯一の、同ホールでの稀少録音。今回の発売のために新たにオリジナル・アナログ・マスターから2チャンネルへのリミックスとDSDリマスター化!」
■バーンスタインとニューヨーク・フィルによるアナログ時代の定番とされた20世紀オーケストラ曲の名演2曲を1枚にカップリング。バーンスタインがニューヨーク・フィルの音楽監督に就任した1年目のシーズンが終わると、このコンビは1959年8月から約2カ月にわたる長期ヨーロッパ演奏旅行に出かけ、大きなセンセーションを巻き起こしましたが、中でも11回にわたるソ連公演は、ソ連におけるアメリカのオーケストラによる初公演として、政治的にも大きな意味を持っていました。10月に帰国し、ワシントンでの凱旋公演、59/60年シーズンの開幕公演の後、このツアーの締めくくりとなったのが10月20日のボストン・シンフォニー・ホールでの公演で、当アルバムの2曲はその夜の公演(20:30開演、演目はショスタコーヴィチのほか、ベートーヴェン「エグモント」序曲と三重協奏曲)の前に同ホールでセッション収録されました。いずれもヨーロッパ演奏旅行中に繰り返し演奏された演目で、ショスタコーヴィチの交響曲は、モスクワの公演で感激した作曲者がステージに上がって演奏を讃えたことで知られ、コープランドは、モスクワにおけるCBSTV番組収録のための特別演奏会でもその一部が取り上げられました。■いずれも指揮者とオーケストラが完全に一体化し、あらゆる表現が練り上げられた完璧な演奏といえ、数多いバーンスタインとニューヨーク・フィルのディスコグラフィの中でも特別な位置を占めています。ボストン交響楽団の多くの優れたRCA録音で知られるボストン・シンフォニー・ホールの暖かみのある木質の響きも、演奏の持つ熱い使命感を際立たせているかのようです。ボストン・シンフォニー・ホールを本拠地にしていたボストン交響楽団やボストン・ポップス・オーケストラは、アコースティック録音時代以来1960年代後半まで、長年RCAの一社専属だったため、コロンビアによるボストン・シンフォニー・ホールでの収録は極めて珍しく、バーンスタイン指揮によるものでは、この2曲と1972年録音のストラヴィンスキー「エディプス王」(BSO)が残されているのみという点も特筆すべきポイントといえるでしょう。(1/2)
発売・販売元 提供資料(2018/09/26)
■バーンスタインはショスタコーヴィチ作品の録音には比較的慎重で、交響曲では第1・5・6・7・9・14番のみを取り上げ、録音しています。この交響曲第5番はバーンスタインが残した2種類の正規録音のうち最初のものであり、コロンビア・レコードにとっては、ロジンスキ/クリーヴランド管の42年SP録音、ミトロプーロス/ニューヨーク・フィルの52年モノラル録音に続く、3度目の、そして最初のステレオ録音となったもの。一方、自らの音楽的師にして親しい友人でもあったコープランドの作品の多くは、バーンスタインのレパートリーとなっていました。「ビリー・ザ・キッド」はバーンスタインにとってRCAへの49年SP録音に続く2度目の、そして唯一のステレオ録音となったものです。
■ショスタコーヴィチ、コープランドともに、CD初期からCD化されていましたが、本格的なリマスターが行われたのは1994年の「バーンスタイン・ロイヤル・エディション」での20ビットSBMリマスターでした。その後2017年に発売された「バーンスタイン・リマスタード」でベルリンb-sharpスタジオによる新たなリマスターが行われました。今回は新たにオリジナル・アナログ・マスターからアンドレアス・K・マイヤーによって、ニューヨークのスワン・スタジオでリミックスとリマスターが行われています。
[シリーズ・コンセプト]
ソニー・クラシカルおよびRCA Red Sealの歴史的名盤を、これまでのリマスターも含め最高のクオリティを追求し、ハイブリッドディスクとして「究極」の形でフィジカル・リイッシューする「タワーレコード "Sony Classical"究極のSA-CDハイブリッド・コレクション」。ソニー・クラシカル秘蔵のオリジナル・マスターに遡り、アンドレアス・K・マイヤーをはじめとする経験豊富な名手が復刻を手掛ける究極のコレクションです。(2/2)
発売・販売元 提供資料(2018/09/26)