西アフリカ、ペナン共和国出身のシンガー、アンジェリーク・キジョーの米SLG・429RECORDS移籍アルバム。彼女の子供時代に影響された西アフリカの伝統と、アメリカのR&Bやファンク、ジャズの要素、ヨーロッパ音楽・ラテンアメリカ音楽の影響を融合させてきた手法はそのままに、世界中の言語&ジャンルを自由奔放に歌い上げる作品。 (C)RS
JMD(2014/02/14)
これまでに4度のグラミー賞にノミネートされてきた西アフリカ、ペナン共和国出身のシンガー、アンジェリーク・キジョーは米ガーディガン紙で「世界で最も啓発的な女性TOP100」に選出されるほど、世界中のミュージシャンや文化人、政治家に影響を与え続けているアーティスト。今作の「EVE」から米SLG・429RECORDSへ移籍となりました。彼女の子供時代に影響された西アフリカの伝統と、アメリカのR&Bやファンクやジャズの要素、ヨーロッパ音楽・ラテンアメリカ音楽の影響を融合させてきた手法はそのままに、世界中の言語&ジャンルを自由奔放に歌い上げています。「世界はひとつ」という陳腐な言葉が、実は「真実」であることをアンジェリークの歌声が我われに教えてくれます。言葉の正しい意味での「ワールド・ミュージック」がここに在ります。
コロムビア
発売・販売元 提供資料(2014/02/04)
ジャケ写通りの作品だ。つまり両手を広げて生きる喜びを高らかに歌っているようなアルバム。生命力に満ちた歌声とリズムの躍動が気持ちを昂揚させ、力が漲ってくる。逞しく生きるアフリカの女性たちに捧げた記念すべきこの10作目は、陽性かつポジティヴな曲がズラリ。2~3分台の短くて洗練されたナンバーばかりで、展開のテンポも良い。哀愁を帯びたアシャの声とパワフルなキジョーの声のコントラストがおもしろいタイトル・トラックや、同郷ベナンのトリオ・テリーバによるポリフォニーがアフロビートに混ざる攻め曲“Hello”、ソカのリズムとドクター・ジョンのピアノの融合が新鮮な“Kulumbu”、実母とのデュエット“Bana”などが特に聴きどころ。2015年のグラミーで何か賞を獲りそうだね、これ。
bounce (C)内本順一
タワーレコード(vol.364(2014年2月25日発行号)掲載)