パンク・ロック・アイコン、イギー自身が大ファンであるフランスの作家、ミシェル・ウエルベックの長編小説『ある島の可能性』にインスピレーションを受けて制作した、静かなジャジー・フィールのアルバム。ジャック・プレヴェール作詞のシャンソン「枯葉」なども収録した作品。 (C)RS
JMD(2010/06/17)
イギーがシャンソン、イギーがジャズ!?
イギー自身が大ファンであるフランスの作家、ミシェル・ウエルベックの長編小説『ある島の可能性』にインスピレーションを受けて制作された作品。ウエルベックを取り上げたドキュメンタリー作品「Last Words」(Bonanza Film製作)の音楽として録音された。シャンソン「枯葉」の仏語録音などの他、ジャジーな書き下ろしの新曲も7曲収録。イギー曰く「作品を読んでいるときに、俺の心で流れている音楽を作ってみたんだよ」とのこと。
タワーレコード
歌い手としてのイギーに焦点を当てた超異色の新作。ジャズやシャンソンなどに根差したレイジーなサウンドは、ストゥージズ的なモノを期待する輩ならズッコケること必至だ。しかしトム・ウェイツやレナード・コーエンと十分タメを張る深遠なデカダンス歌唱は強烈に蟲惑的で、一編のクールなフィルム・ノワールを観たような充足感に浸れる。はっきり言って凄くカッコイイ。本気で惚れ直したぜ、イギー!
bounce (C)北爪啓之
タワーレコード(vol.311(2009年06月25日発行号)掲載)
いきなりフランス語による《枯葉》で始まり面食らったが、彫琢の深い激シブのこの声は紛れもなくイギー。なんでもここ数年〈くだらないロックやへたくそなギターには飽き飽きしていた〉そうで、そんな時に出会ったフランス人小説家ミシェル・ウェルベックの『ある島の可能性』にいたくインスパイアされて作ったのが、この新作。「死とセックス」をテーマにした重厚な音作りと独白調の歌唱はほとんどレナード・コーエンの世界とも重なる。イギーの作品でまさかクラリネットのむせび泣きを聴こうとは。
intoxicate (C)松山晋也
タワーレコード(vol.80(2009年06月20日発行号)掲載)