不朽の名盤!仏ACCディスク大賞に輝いたシェリングのバッハ全曲、1955年オデオン録音盤!
この無伴奏が録音された前年、ルービンシュタインとメキシコで運命的な出会いを果たしたシェリング。ルービンシュタインは彼の芸術を激賞、その後押しもあり、破竹の勢いでシェリングは演奏活動を再開しましたが、絶頂期の若き名手がパリに於いて録音した伝説的演奏が当ディスクです。音色に備わった高潔な存在感と際立つ技術は誰をも惹き付ける魅力に溢れており、今日、数ある無伴奏のディスクの中でも最高峰の1枚と断言できます。幼少期にかのフーベルマンを驚嘆させた尋常ならざるオーラをも感じさせる演奏です。ACCディスク大賞に輝いた不朽の名盤!
タワーレコード(2009/04/08)
ヘンリク・シェリングは1918年9月22日にワルシャワ近郊に生まれ、1988年に6度目の来日を目前に控えながら他界したメキシコのヴァイオリニストである。幼少の頃からヴァイオリンとピアノを学んだ彼は、まだ10歳にもならないうちに同郷出身の大ヴァイオリニストのブロニスワフ・フーベルマンにヴァイオリンの才能を認められ、彼の勧めで名教師として名高いカール・フレッシュに師事した後、パリに出てガブリエル・ブイヨンのもとでさらに研鑽を積んだ。こうして実力を貯えた彼は、間もなくヴァイオリニストとして世に認められるようになったにもかかわらず、さらにパリでナディア・ブーランジェに師事して作曲をwび、哲学や美学などの学問も修めたという。そして第2次世界大戦中はポーランド政府の連絡将校を務めていた彼は、1946年に市民権を得てメキシコに定住を決め、当地の国立大学音楽学部で後進の指導に力を注いでいたが、1656年にメキシコを訪れて彼の演奏に接した大ピアニストのアルトゥール・ルービンシュタインは、その桁外れの実力に驚き、彼を音楽界の中心人物たちに紹介した。こうして一時は埋もれてしまいそうになった才能を発掘され、直ちにインターナショナルな人気と名声を確立することとなったシェリングは、それから他界するまでの30年以上もの間、現代を代表する大ヴァイオリニストとして世界を股に駆けた活躍を展開し、精力的なレコーディングを続けたのである。
~中略~
シェリングはバッハの無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ全曲を初期と円熟期の2度にわたってレコーディングしているが、このアルバムに収められているその初期の演奏は、シェリング初期のレコーディングの頂点にランクされる別格の名演として、現在に至るまで熱烈な人気を保ち続けている至上のレコーディングにもほかならない。それにしても、この演奏が私たちに与える衝撃の強さと感銘の深さは、とても言葉では表現できないものといってよいだろう
~中略~
シェリングの生前から歴史的名盤としての評価をゆるぎないものとしていたこのレコーディングは、この大ヴァイオリニストの最も真剣で気高い演奏を記録したかけがえのない名レコーディングとして、今後も不滅の価値を保ち続けていくことであろう。【解説書(SRCR-8751/2)~柴田龍一氏】
発売・販売元 提供資料(2009/04/08)