西海岸ヒップホップ界を代表するウォーレンGの3年ぶりとなるソロ・アルバム。ゲストにはスヌープ・ドッグ、ネイト・ドッグ他が参加。Gファンクらしさが滲み出した作品。 (C)RS
JMD(2010/06/14)
2004年には幻の213も復活を遂げたLBCのオリジネーター、Warren Gが実に4年ぶりの5thアルバムを完成!横ノリ必至なO.Gファンクの復活に、クリーク213のスヌープ、ネイト・ドッグはもちろんのこと、サイプレス・ストリートからはサイプレス・ヒルのBリアルもフックに参加!さらにオーガニック・サイドからはラファエル・サディークもヴォーカル参加と、またしてもボム連発の超強力盤に!先行でドロップされる「Get U Down」は異色ファンク・バンド、WARの「Don't Let No One Get You Down」の大ネタにBリアルとサイド・エフェックトを迎えた話題曲!
タワーレコード(2009/04/08)
〈周囲に何を求められているか〉ではなく、〈自身が作品に何を求めるか〉に忠実なスタンスは過去から一貫している。ウォーレンGの約4年ぶりとなるソロ・アルバムは、大した宣伝もなく地味なリリースと思われそうだが、総合力に長けた充実作だ。真っ先に耳を惹くのは、しっとりとしたネイト・ドッグのリードによる“I Need A Light”で、ノスタルジックなウォーレンのリリックを導く好サポート。ヴォーカルとラップが凛と立ったこの曲のスタンスは、本作のオープニングから脈々と繋がる静かな流れにうまく溶け込んでいる。キャッチーながらも抑制の利いたフックを入れ込む“Get U Down”も然り、各曲の構成バランスに対する配慮はそのまま全体の空気感に対する調和へと繋がり、アルバム・タイトルにも納得の素晴らしい統一感だ。単なる〈ラッパー〉ではなく、〈音楽家〉としての手腕が見事に発揮された傑作といっていいだろう。
bounce (C)高橋 荒太郎
タワーレコード(2005年12月号掲載 (P71))