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ベートーヴェン: ピアノ・ソナタ集
エミール・ギレリス
ギレリスのベートーヴェンの特色は、その強靭且つ冷徹なまでのピアノの音にある。それは、どこまでも澄み切り、硬質なダイヤのような音質をもって音楽の本質をえぐってくる。しかも完璧なまでのテクニックに裏づけされている。ベートーヴェンの演奏としては理想的である。これは、数あるベートーヴェンのピアノソナタ中、アラウ、ポリーニらと並んで、べすとを争そうものであろう。
BEETHOVEN:COMPLETE PIANO SONATAS:ERIC HEIDSIECK(p)
エリック・ハイドシェック
ハイドシェックのベートーヴェンは個性的である。テンポを揺らし、ここぞというところでは思い切って歌わせる。そうした特長ゆえ、必ずしもスタンダードな意味でのベスト盤とは言い難いが、セカンドチョイスとして、是非聴いて欲しい名演奏と言えよう。特に、後期の数曲には、思わず泣けてくるものがある。
Beethoven : Piano Sonatas nos 1-32 / Arrau
アラウのベートーヴェンは素晴らしい!。ベートーヴェン独特のダイナミズムと繊細な情感が、絶妙のバランスを保ちなが歌われている。しかも、みずみずしい美音である。素晴らしい演奏である。ベートーヴェンのピアノソナタ全集には、古今、多くのも名盤が存在するが、アラウ盤は、グルダ盤、ギレリス盤(但し、一部の曲を欠く)と並んで、間違いなくそのトップに位置するものであろう。
マーラー:交響曲7番「夜の歌」
マイケル・ティルソン・トーマス
マーラーの7番を、これほど自然にしみじみと歌わせた演奏は珍しい。けっして大げさにならず、コクと艶のある音色で描ききった演奏は暖かく心に染み入り、しばし心を奪われる。T・トーマスには、サンフランシスコ響を指揮した新盤もあるが、こと演奏に関してはこちらのほうが数段上に思う。録音も優秀。バレンボイムの新盤とともに、マーラーの7番を聴く場合、まず選ばれるべき名盤である。
マーラー:交響曲第3番
ベルリン・ドイツ交響楽団、他
マーラーの3番は、その複雑な構成と長大な曲想ゆえ、全てにわたって優れた演奏は難しい。そんな中、ケント・ナガノ盤は、その全ての条件がそろった数少ない名盤であろう。雄大なスケール、緻密且つ繊細な表情、そして頑強な構成力。どれをとっても秀逸である。ライブ独特の熱気にも溢れている。録音も優秀。マーラーの3番において、ブーレーズ盤と双璧をなす名盤である。ケント・ナガノ恐るべし!!。
ショスタコーヴィチ: 交響曲第7番ハ長調Op.60「レニングラード」
ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団、他
ショスタコーヴィチの7番には名演が多い。古くは、ムラヴィンスキー、バーンスタイン等々。でも、新時代を思わせる新鮮な名演にはなかなか出会わなかった。このヤンソンス盤は、古くからのロシア色にこだわらない快演である。彼独特の緻密且つ機能的なオケの鳴らし方は、新鮮なショスタコーヴィチ像を描き出している。の技量も抜群である。録音も、ライブでありながら優秀。カエターニ盤と並んで、久々に現れた7番の名盤である。
MAHLER:SYMPHONY NO.7:DANIEL BARENBOIM(cond)/STAATSKAPELLE BERLIN
ダニエル・バレンボイム
マーラーの7番は、なかなか名演に出くわさない難しい曲。なかでは、このバレンボイム盤は久々に聴けた名演と思う。彼独特のロマン溢れる歌にのって、ベルリン・シュターツカペレがコクと艶のある心地よい響きを奏でている。そこには、ドイツ・ロマン派を思わせる独特のマーラーがある。7番では、T・トーマスの旧盤(ロンドン響盤)と双璧をなす名演と思う。バレンボイムの久々の快演に拍手!!。
マーラー: 交響曲第8番《千人の交響曲》
ゲオルグ・ショルティ、他
「千人の交響曲」は、演奏、録音ともにそろった名盤にはなかなか出会わない。そんな中、ショルティ盤は、両者がそろった数少ない1枚と思う。全盛期のショルティ独特の極限まで磨き上げたテクスチュアーとシカゴ響の名人技が、新時代のマーラー像を新鮮に描き出している。録音も、今もって、最新録音に遜色ない。マーラーの8番を聴く時に、真っ先に選ばれるべき名盤と思う。
ショスタコーヴィチ: 交響曲第8番<タワーレコード限定>
エフゲニー・ムラヴィンスキー、他
ショスタコの第8番については、今までヤンソンス指揮ピッツバーグ響盤を愛聴してきたが、これは全く正反対の立場に立った名演だと思う。ヤンソンスの都会的な洗練された演奏と違い、泥臭いまでのロシア的色合いを持ち、且つ精神的高揚感と熱気が全編からほとばしり出ている。ムラヴィンスキーの面目躍如たる名演と思う。録音も、彼の数あるCDの中では優秀な部類に入る。価格もリーズナブルでグッドである。
ショスタコーヴィチ:交響曲第13番「バビ・ヤール」:キリル・コンドラシン指揮/バイエルン放送交響楽団/ジョン・シャーリー=カーク(Bs)(12/18-19/1980)<タワーレコード限定>
キリル・コンドラシン
これは、なかなかの名演である。「バビ・ヤール」という深刻な音楽の深淵な性格を厳しくえぐりつつ、独特の緊張感と高揚感を持って描ききっている。晩年のコンドラシンは素晴らしい音楽を残してくれたものだと、つくづく思う。録音も、ライブにしてはなかなか優秀である。価格のお手ごろ感も含めて、是非、買っておくべき1枚であると思う。
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