メンバーズレビュー一覧

Lekeu: Quatuor, Molto adagio, etc / Ensemble Musique Oblique / アンサンブル・ミュジック・オブリク

聴き始めは線の細い音だなと思ったが、元々こういう響きの曲なのだろう。静けさの中から立ち上がるバイオリン、各楽器の位置の明確さ、音が消えた後の余韻、録音もさることながら、響きの良いホールであることが良くわかる。元々武器庫であったものを改装したホールとのこと。
11月の小春日和の午後本を読みながら聞いていると、しんみりとした響きにふと心を奪われ、昔の色々なことが思い出されて来る。この季節にぴったりだ。

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Dinkelbrotさんが書いたメンバーズレビュー

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(全13件)

こんな素晴らしい演奏のCD15枚組がこの値段で買えるなんて、これはお薦めだ。日本ではツァハリアスは音楽雑誌でもそれほど話題になっておらず、宣伝も目立っていなかったので当方も全く聴いていなかった。最近好きなレーベルのMDGから少なからずCDが出ているので、何だろうと思い、昔買ったEMIのコンピレーション物の1枚が出てきたので、聴いてみたらこれが素晴らしかった。慌ててツァハリアスのCDをショップで捜したら、丁度この格安のセットがあったので注文した。ツァハリアスの特徴は何といってもその音のクリアさだと思う。高音(右手)のクリアさだけだったらピレシュの方に軍配が上がるかも知れないが、左手も含めた全体のクリアさはツァハリアスの方が上だろう。また弱音部への変化や雰囲気の変化が鮮やかで、思わずはっとさせられる。押しつけがましい演奏ではないのに、つい引き込まれてしまう。協奏曲の演奏も概ね良いが、ヴァントの北ドイツフィルの演奏がややねちっこいのであまりしっくりこないのが残念だ。ピアノ四重奏も名手が揃っていて、柔らかい弦の響きとも合っている。協奏曲20番の第3楽章で確かに変な音が出てくるので、これは?と思う。どうやったらこんな音が出るのだろうか。この人のシューベルトやバッハが聴いてみたい。

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Youtubeで偶然1曲目のGmollを聴いて非常に気に入ったので、色々探してこのCDに辿り着いた。自分の装置でCDを再生すると、やはりYoutubeで聴くより音質・迫力は段違いに良い。全4曲全て素晴らしいが、特にこの1曲目のGmollが素晴らしい。ソリストクラスを揃えたチューリンガーバッハゾリステンの演奏は、洗練されかつ重量感があり聴きごたえがある。このGmollの演奏に匹敵するのは、寺神戸がソロを受け持つブレーマーバロックオーケスターだろうが、これはにはなっていない。本CDでソロバイオリンを担当するズュスムートも上手い。装飾音がしゃれており、切れが良い。ベルンハルト・バッハはテレマンとも交流があり、影響を受けており、テレマン風の序を多数作ったとネクロログに書かれているらしいが、現在は彼の作品は殆ど残っていない。大変残念なことだ。それでもこのCDにあるような曲があるだけでも有難い。
このCDは当方にとっては本年最高の1枚だ。正にAudite(聴け!)の1枚。

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もう30年以上前に購入した物で今も時々聴いている。録音はまずまずだが佳曲ばかりだ。最初の曲は愁いを帯びた曲でテレマンとは思えないほどだ。作品番号が記載されていないので色々調べてみたが分からなかった。2曲目のローゼンミュラーも短調の素晴らしい曲調で、これを聴いてからローゼンミュラーが好きになった。NaxosはギターやリュートのCDで良いものが沢山あるが、このCDも是非お勧めしたい。なお、演奏者の名前が一人はクイード・ホルブリングとなっているが、日本語表記するとしたらクヴィド・ヘルプリングだろう。

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素晴らしき音楽の旅

Various Artists

5:
☆☆☆☆☆
★★★★★

ヨーロッパ各地方のそれぞれの土着の音楽をかなり洗練された響きで楽しむことができる。クラシック音楽とは趣が異なるので、外すかもしれないと思い最初購入しようか迷ったが、これは購入して良かった。主にアルファレーベルの録音にジグザグテリトリーレーベルのものが入っている。いずれにせよOuthereグループの録音は、いつもながら自然な定位感とホール感が素晴らしい。CD2だけがアルカナレーベルの「ナポリ」のセットのCD2と重なっているが、他の9枚だけでも十分お買い得だ。CD1を聴き始めて、哀愁を帯びた響きに引き込まれ、すぐにこれだけでも十分元が取れたと思えるような素晴らしい内容だった。歌を含む作品では歌詞が付いていないと意味が分からず、魅力が減るが、このようなボックスセットでは大体歌詞が付いていないので困る。本セットはOuthereのホームページでCD1,2,3,4,5,6,10のブックレットが入手できるので可成り助かっている。いずれにせよ今まで聴いたことの無い音楽に接することができる。内容からすれば破格のセットだと思う。

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ALPHA CLASSICS録音全集

ベルチャ弦楽四重奏団

5:
☆☆☆☆☆
★★★★★

買って後悔しない素晴らしいセットだ。Outhere系列の録音はいつもながら素晴らしい。ベートーベンは他に幾つか持っているので比べながら聞いているが、ベルチャの演奏は弱音からの立ち上がりが凄く強弱が鮮やかで、スリリングだ。ベートーベン以外の曲は初めて聞くものばかりだったが、これらもなかなか美しいと思える演奏だった。アルバンベルク四重奏団(旧EMI盤)、メロス四重奏団のベートーベンと比較しながら聞いているが、アルバンベルクは録音があまり良くなく、定位が良すぎるのか、音の拡がりが取れていないように聞こえるが、隙のないしっかりした演奏で、ウィーンらしい柔らかさがあるように感じる。メロス四重奏団のものは録音はかなりよく、また弾むようなリズムのおかげか、とにかく楽しい演奏で、これはこれでいいものだ。以上3者の演奏は趣が全然違うが、その時の気分で選んで聞けるのが嬉しい。ベートーベンは他にも多くの演奏があるので、色々と聞き比べて行こうと思う。

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聴き始めは線の細い音だなと思ったが、元々こういう響きの曲なのだろう。静けさの中から立ち上がるバイオリン、各楽器の位置の明確さ、音が消えた後の余韻、録音もさることながら、響きの良いホールであることが良くわかる。元々武器庫であったものを改装したホールとのこと。
11月の小春日和の午後本を読みながら聞いていると、しんみりとした響きにふと心を奪われ、昔の色々なことが思い出されて来る。この季節にぴったりだ。

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イタリアバロックのフルート協奏曲とクヴァンツの組合せで、クヴァンツがイタリアの影響を受けていたことが良く分かる。曲目、演奏共に文句なし。Jed Wentzはこんなにうまかったのか!再認識。

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全曲集なので、同じような感じの曲が並ぶのは致し方無い。確かにカデンツァが多いのは聞いていてややくどく感じる。しかしロカテッリのファンとして全曲聴けるのは嬉しい。演奏は言うことなし。素晴らしい。

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最初の曲から衝撃を受けた。今まで聞いたことのないような演奏だ。ゆっくりとしたテンポ、音色の変化、弱音の完璧なコントロール、まるでこの世のものとは思えない。ピアノからチェンバロのような響きが聞こえる。これもバッハなのだ。

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異なる演奏者の寄せ集めだが名手ばかりでそれぞれに素晴らしい。個人的にCD4,5の室内楽が好きである。精神的な深さに理性的なものと感情的なものがあるとしたら、TelemannはW.F.Bachと共に感情的にJ.S.Bachの理性的なものに匹敵すると思う。

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Schornsheimの演奏はいつもながら生き生きとしている。このCDを聞くとハイドンは現代ピアノより、ピリオド楽器の方が良く響き、よりニュアンスに富んでいると感じる。14枚目のCDで司会者が述べているように、スカルラッティ風から後期のシューベルトを想わせるまでの変化も驚きだ。

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非常に美しいというものではないが色々と考えされる演奏である。舞曲のリズムや後期の対位法的な扱いなど思わずはっとさせる箇所が多々ある素晴らしい演奏である。それにしてもお買い得なCDと思う。

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これは私にとって最高の平均律だ。分析的と言うでもなく、極めて美しいと言うでもなく、素晴らしく技巧的と言うでもなく、また全て中庸と言うでもなく、何故か身近に感じる、人間臭さを感じさせる演奏である。
恐らく微妙なテンポの揺らしや強弱のつけ方に粋や野暮な感じをうけるのであろうと思う。
しかし平均律の演奏に悪いものは殆どない。この曲は素晴らしい演奏家が自ら共感して初めて満足できる演奏となるからだろうか。

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