重厚さと厳かさがシンクロする良いアルバムだと思います。サイモンは激しくシャウトしたかと思うと、時にファルセットヴォイスを使って美しいメロディラインをしっとり聴かせてくれたりします。ドラムとベースのジョンストン兄弟は相変わらず双子ならではの安定感です。3人のコーラスも秀逸です。
本当に良い曲ばかりなのですが、個人的には「DumDum」、「A Hunger in Your Haunt」、「Denier」、「Holy Water」、「Errors in the History of God」、「Unknown Male 01」あたりがお気に入りです。8曲目には「Haru Urara」という曲が収録されています。間違いなく「春うらら」のことで、日本を意識した曲ではないかと思われます。
2枚目は前作「A Celebration of Endings」のライヴ(Live At Barrowland Ballroom)盤です。さらっと聞くと「A Celebration of Endings」のCDがそのまま入っているのかと勘違いしてしまう位のレベルで再現されています。彼らの演奏技術の高さに驚かされます。「The Myth of the Happily Ever After」と「A Celebration of Endings」は姉妹アルバムとのことなので、今回こういう形で疑似的な2枚組アルバムとしてリリースしたのではないかと思っています。
それにしても、何故日本版がリリースされないのか、そこが残念でなりません。