ポール・パレー指揮、デトロイト交響楽団による名演奏集 (10-CD Wallet Box)

ポール・パレー、他

パレーのダイナミックな演奏を楽しめる10枚組。迫力ある幻想、フランク、しっとりしたラヴェルなどを満喫できる。disk8には佳曲ショーソンの交響曲を収める。録音年代は古いがシューマンの1番を除きすべてステレオ録音というのも有難い。

ドビュッシー: ピアノ作品全集

アルド・チッコリーニ

チッコリーニのドビュッシーというと微温的という先入観があったが、とんでもない間違い。このＣＤで、鋭い音の立ち上がり、華麗な色彩に驚く。30数年の軌跡もたどれるこの全集、逸品である。

Schubert: Piano Sonatas No.19 D.958, No.21 D.960

スヴャトスラフ・リヒテル

レーベルこそ変遷したが、紛れもなく今から40年以上前ビクターから出ていたLPの録音。音はよりクリヤーになった気がする。リヒテルのシューベルトはケンプのようなロマン派、ゲルマン的とはまた違うより普遍的な寂しさを音にしていると思う。名演である。

ニキタ・マガロフ名演奏集 (10-CD Wallet Box)

ニキタ・マガロフ

ニキタ・マガロフの青年期の岳父シゲッティの伴奏から壮年期の力のこもった演奏まで十分楽しめる。協奏曲がストラヴィンスキーを除きすべてステレオなのもうれしい。もっともショパンはモノラルながらマズルカ全曲を収録していて、のちのフィリップスのしっとりとした全集とは違う覇気のある演奏。シューマンの謝肉祭や交響的練習曲も指のよく動いた名演。