初っ端から轟音、お得意のディレイがかった鈍重な刻みリフと冷酷なアトモスフェリックを感じさせるとクリーンギター。
説明不要の定番スタイルでミディアムスローの曲が淡々と続いていく、たまにカオティックなブラスト爆走パートに展開する場面もある。
正直メンバーが抜けたせいか曲のバリエーションは狭まったなと思うのだが、うねる激重グルーヴが減ったメンバーの穴も埋めるくらいの不穏なリズムとメロディを奏で続ける。
Djentと同じくコピー&ペーストに陥りやすいTHALLリフでよくここまで聴かせられる、こういったエクストリーム/プログレメタル系統のアルバムは作を重ねるにつれ判別しづらい曲になっていくが、今回はそれをうまく逆手に取った全体で一つの長尺曲と個人的に捉えています。
今までと比べると今作は良作の域を出ないが、ストイック性やコンセプト感は随一で『これはこういうモノなんだよ!!』と無理やりねじ伏せてくる説得力がサウンドに備わっている。
不満を言わせてもらうならこれまで以上に同じようなパートばかりだし、過去曲「Shadow」「En Mörk Vit Lögn」「Penny Royal Poison」のようなDjent/THALL系でありながら他では聴けないギターリフがもう少し欲しかった。
それとクリーンボイスで歌われる部分のCynicぽいヴォーカルエフェクトは、ただでさえ平坦で少ない歌メロの有機的な効果を削いでしまうのでいらないと思う。
ヒンドゥー教美術を絵本のような絵柄でオマージュしたようなジャケットも良いけど、先行シングルのカラフルで不気味なアートワークはブックレットに収録してほしかった。
今後はVildhjartaの美学を受け継げるメンバーを見つけて来日公演を願うばかりです、ところでデモ音源Omnislashの45回転LPとか出ないですかね?