グレアムがいるかいないかで評価されてしまう少し悲しいアルバム。しかしそこを省けば確実に傑作。デーモンのソングライターとしての才能が遺憾なく発揮されており抑制されたリズムとメロディーは麻薬のようですらある。しかし、恐ろしいのはブラーを語る上ではグレアム不在というものが付き纏ってしまう。それだけブラーがバンドとして愛されているが故の結果であり呪縛でもある。その後活動休止になりゴリラズに重心を以降するのは自然なことでありその後の復活もまたバンドとしての物語を作ったことを考えるとまたこのアルバムの別の重要性が見えてくる。