ブッダと死、唐突な感じがする。冬美さんのデビュは、あばれ太鼓である、どうせ死ぬ時は裸じゃないか、あれも夢ならこれも夢。と、35年続く歌い手は歩み出した。日本人には親しい人生観であるが、これはブッダの宗教の結論を歌った言葉である。ブッダはそれでもこの悟りによって死を選ばずに、残りの人生を迷いと共に生きた。それでも私は男を抱くわ、といって冬美さんもこれから歌を聞かせてくれるであろう。これは桑田さんの深い配慮であると思う。先日私はコロナの蔓延する中、満員で盛況だった京都の公演を聞く機会を得た。円熟の極致といった歌声であった。