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第3回:ぽこさん編

アイドルの趣味もいつまで続くかはわからない

連載
アイドルのいる暮らし
公開
2012/07/27   15:00
更新
2012/07/27   15:00
テキスト
文/岡田康宏(サポティスタ)


アイドルの趣味もいつまで続くかはわからない



出身は藤沢。大学を出て結婚するまで藤沢にいて結婚してから横浜に移りました。大学は千葉の方に2時間くらいかけて通っていて。その時間ずっと本を読んでいたんです。中学の頃、芥川龍之介の羅生門を読んで、おもしろかったから芥川の全集を買って読んで、これは本を読まなきゃなって思って。中高の頃は明治から昭和初期までの文学作品を中心に。大学の行き帰りで読んでいたのは主に純文学とミステリー。自分でも小説を書いていたんですよ。

長野まゆみが好きで影響を受けて、純文学系のサークルで同人誌を出したり、小説を書くのは大学を出て辞めちゃったんですけど、その後も本を読むのはずっと好きで。絵も好きでずっと描いていて。で大学に行っている間にプログラミングを覚えて、こっちの方がおもしろいかなって思って、今度はそちらの方に力を入れるようになって。今、仕事はSEをやっています。

アイドル好きなことは会社でもオープンにしています。平均年齢30才くらいの若い会社なんですけど、机にポリリズムのポスターを貼っている奴がいて。そいつはクラブ好きで、ヤスタカから入ってPerfumeを知り、俺、Perfumeを知ってるぜってことで貼っていたんだけど、「俺、サンシャイン行ったから」って言ったら立場が逆転して(笑)。ほかにも社内を探したらPerfume好きが何人かいたんで、みんなで集まってDVDの鑑賞会を開いて。そうしたら社内でその噂が広まってしまい、今に至ると。

写真は、一眼を買ったのは2年半くらいまえです。それまではコンデジで撮っていたんですけど、K-7(オリンパス)が出たときに嫁さんにOKもらって発売日に買って。Instagramはサービスインとほぼ同時期に始めたんで、今フォロワーは1600人くらい。でもアーリーアダプターはそんなもんです。フェイバリットに入ってバーっていいねが増える快感を知ってしまって、それで写真もおもしろいなって思うようになって。もともとはアイドルを撮るつもりじゃなくて、風景とかがメインだったんですけど、ライブを撮るときにK-7だと暗いところはきついな思って、D7000(ニコン)を買いました。

競馬も好きで、ミホノブルボンから入ってツインターボとかメジロパーマーとか。逃げ馬が好きなんですよ。競馬に関してはバリバリ現場主義で、3、4年は競馬場に通っていましたね。そのあとはフライフィッシングにはまって。それも2年3年くらい。4月に解禁して10月まで月に2回くらいずつ。

その次はオンラインゲームですね。エバークエストというオンラインゲームを。これは嫁さんも一緒に。家に帰って来てから延々とやる。2台並べてやっていました。嫁さんが戦士系の一番殴ったり殴られたりするキャラで、こっちは回復キャラで後ろでずっと回復しているという。ネットゲームで知り合った連中には、夫婦だよって話はしていなかったんですけど、分かっていたよっていわれましたね。いつもずっと一緒にいるし。

オフ会とかもあったので仲間を作っていく楽しさはそこで知ったのかも。ネットゲームもコミュニケーション能力が大事じゃないですか。でかい敵を倒しに行くときは3チーム合同とかで行くので、その調整をしたりとか、そういうことをやっていましたね。ギルドっていうチームがあって、2ちゃんねるで叩き合うんですよ(笑)。あいつらはしょぼいとか、あいつら失敗したらしいぜとか、グループごとの序列があって。現実とはまったく違うんだけど、完全にお伽話でもないというか、人間関係の力学みたいなものは妙にリアルだったり。そういう世界を知っていたのが、ぱすぽ☆にどーんとはまった一つの理由かもしれませんね。

それ以外の趣味では、草野球はもう10年以上やっていて、それは続いていますけど基本的には飽きっぽいんですよ。一気にはまって一気に飽きるタイプ。だからアイドルの趣味もいつまで続くかはわかりません。



「イェーイ、根岸見てる?」って@で飛ばします



嫁さんと出会ったのは大学のときです。学部は別で一般教養の授業で一緒になって。嫁さんはほかに仲の良い男の子がいたんですけど、こっちの方がいいんじゃないって話になって付き合い始めて。大学を出るくらいで、結婚してもいいんじゃないって感じになったけど、仕事が安定してからがいいんじゃないかというのと、家も公団で安いところを探そうというのがあって、家と仕事が決まった時点で結婚しました。

嫁さんは就職したことがないんですよ。働くこと自体は嫌いじゃないし今もバイトはしているんですけど、フルタイムでは働きたくない。朝9時に行って夕方5時とか6時まで拘束されるのが嫌だと。会社に縛られたくないみたいなんですよ。その話を聞いて、じゃあオレが稼ぐからそれでいいよと。

嫁さんと結婚したのは、子供を作る気がない、結婚式をやる気がない、ディズニーランドに興味がないと、その3つの条件が合ったのが一番いいなと思ったポイントです。ぼくの趣味に関しては興味がないものは興味がない。でもそこを放っておいてくれるのがいいところなんですよ。

これはノロケじゃないですけど、嫁に関しては文句ないです。嫁がアイドルに行かないでって言ったら行かないです。逆に言えば、許してくれる嫁だから結婚したはずだし、そうなっているので。基本的に趣味の分野には干渉してこないし、こちらも一線は超えていないので。若干、根岸に関しては一線を超えている感もなきにしもあらずでしたけど(笑)。

根岸には、いまだに嫁がいるって言ってないです。パッセン仲間にもほとんど言ってないので驚かれるかもしれない。だから、この記事が出たら「イェーイ、根岸見てる?」って@で飛ばします(笑)。



昨日、普通に握手してしゃべっていた子がテレビに出てる!



今はぱすぽ☆以外には、女子流とLinQですね。女子流はとにかく音が好き。優秀なスタッフが集まっていて、お互い余計な干渉はせず、それぞれがそれぞれの持場に関して責任をもってやっている。LinQは、クオリティーという部分では女子流には及ばない部分があると思うんですけど、クラブ寄りの曲もあって、フリコピしやすいし、メンバーもかわいいし。とにかく見に行って楽しい現場ですよね。

女子流でもLinQでもガツガツ行く気はないし、実際、握手とか行くとぱすぽ☆で培った技術があるので、どうやって覚えてもらおうかなとか、いろいろとやりますけど。何度もループして覚えてもらうんじゃなくて、少ない回数でちょっと工夫をしたりする感じで。じゃあ、ぱすぽ☆でなんであれだけCDを買ったのかというと、ゲーム的な要素と根岸がいたからってことになるんでしょうね。

ぱすぽ☆の前と後でアイドルに関するイメージは完全に変わりました。昨日、普通に握手してあんなにしゃべっていた子がテレビに出てる!って。地下アイドルならゆっくり握手して、認知もされてという経験はあるけれど、ぱすぽ☆ってテレビとかも出ているのに、なんでこの子たちから認知をもらって、あんなに仲良くしゃべってるんだろうって。なんなのこれはって。そういったいろいろなバランスが奇跡的に成り立っていたから、あの頃のぱすぽ☆は一番おもしろい現場だったのかなと。

少女飛行のとき、社内のマーケティングやっているやつらがみんなぱすぽ☆のことを知っていたんです。オリコン1位ってすごいなって思って。あのときは、事務所には事務所、レコード会社にはレコード会社、パッセンにはパッセンの思惑があって、本人たちはその乱気流に飲み込まれて右往左往しているような感じだった。それらが奇跡的に噛み合って、300人くらいのファンが4万3千枚のCDを買って女性グループアイドルとして史上初のオリコン初登場1位という快挙を成し遂げた。あんなアイドルは後にも先にもでてこないだろうなと思います。

アイドルなんだからかわいい曲がいいじゃんみたいなのはないんですよ。今年一番好きな曲は女子流の「Sparkle」だし。かわいさみたいなのはまったくなくて、ダンスもかっこいいだけだし。パードルからそうですけど、音がいいところにずっと行っている感じですね。

だから「アイドル」が好きってわけではないんだと思います。楽しいところをにアンテナ張っていた結果こうなっただけで。熱しやすく冷めやすいタイプだし、ずっとアンテナ張っていて引っかかったところに行く感じなので。今はそれだけアイドルが楽しいし、アイドルブームが去ったら、きっとアイドルファンを辞めちゃうんだろうなと思います。それはブームが去ったからというわけではなく、アイドルというジャンルがおもしろくなくなっているだろうということで、ブームが去ったとしてもそこにおもしろい人たちが残っているなら残っていくだろうし。ジャンルとしてのアイドルにこだわりはなくて、いろいろな趣味の一つとして楽しんでいる感じです。でもガチ恋系(笑)。


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