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第42回 ─ HEAVY METAL

第42回 ─ HEAVY METAL(2)

連載
Di(s)ctionary
公開
2009/11/11   18:00
ソース
『bounce』 315号(2009/10/25)
テキスト
文/山口 コージー

II それでは実際に聴いてみよう! (その1)

BLACK SABBATH
『Black Sabbath』
 Vertigo(1970)
針が落とされた瞬間、その重く歪んだギター・リフに世界が震撼――ここで提示されたサウンドは、HMのみならず全爆音シーンの礎となった。オジー・オズボーンの声や詞世界も非常に悪魔的。本国UKでは2月13日の金曜日にリリースされた、衝撃のデビュー作である。

BLUE CHEER
『Oh! Pleasant Hope』
 Philips(1971)
ヒッピー・ムーヴメント、すなわちラヴ&ピースなムードにひたすら〈NO!〉を叩き付け、USヘヴィー・ミュージックの基礎を作った最重要バンドの代表作だぞ。がむしゃらにプレイするその熱き姿は、凄まじい音圧と共にいまもファンの心に深く刻まれているんだ。

SCORPIONS
『Lonesome Crow』
 Brain /Rhino(1972)
オリジナル・メンバーとしてマイケル・シェンカーも参加している初作。哀愁味を帯びた蠍節はまだ聴けないが、そのぶん非常にアグレッシヴな内容である。なお、ロック不毛の地と言われたドイツに〈ジャーマン・メタル〉のシーンが根付いたのは彼らのおかげだ!


AEROSMITH
『Get Your Wings』
 Columbia(1974)
スティーヴン・タイラーの独壇場だった初作を経て、ジョー・ペリーというスーパー・ギタリストのキャラを前面に出した出世作! タイトルよろしく、どこまでも飛んでいけそうな抜けの良いナンバーが目白押しで、ブルースを絶妙にブレンドした音作りが素晴らしい。

BLUE OYSTER CULT
『Secret Treaties』
 Columbia(1974)
NY発の彼らが放った3作目は、ヨーロッパのHR/HMブームに真っ向勝負を挑んだ一枚。重さ+熱さ+分厚さがハンパなく、〈米国版サバス〉と呼ばれたのも頷けるだろ? ちなみに、本作のキャッチコピーに使われたことで、USでもHMという言葉は一般化したんだ。

RAINBOW
『Ritchie Blackmore's Rainbow』
 Polydor(1975)
メカニックなギターの速弾きで人気を集めたリッチー・ブラックモア(ディープ・パープル)が、ロニー・ジェイムス・ディオらとHMの様式美を追求した新バンドの初作! なお、人差し指と小指を立てて天にかざす〈メロイック・サイン〉は当時ディオが始めたものだ。