ドイツの気鋭レーベル音源を2度美味しく……
80年代中期のコンピュータライズド・レゲエにチップ風味などを加え、ラップトップ時代のクロスオーヴァー・レゲエを聴かせる、ドイツはライプツィヒのレーベル、ジャータリ。主宰するディスラプトの諸作を中心として、彼と共作するルーターやデンマークの4人組であるボー・マーリー(ボブじゃないよ)らの作品を機に、同レーベルは耳の早いリスナーたちを捕えはじめている。そしてこのたび、ジャータリを俯瞰するベスト盤『JAHTARI Presents...Asteroid Dub』の日本リリースに合わせ、Killer-Bongがレーベル音源を元にアルバムを制作した。『JAHTARI Present...Leipzig Dub』と題された一枚がそれだ。こちらは繋いで終わりのありきたりなミックスに飽き足らなかった彼が、ジャータリ音源をサンプル。そのループの素材にさらなる音ネタなども加え、ひとつのミックスに編み込んだものだ。これまでに発表されている彼のソロ・ワークスと何ら変わらず地続きにある、ジャータリの文脈を切り離しても聴ける一枚。