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第538回 ─ ERIC KRASNO

連載
NEW OPUSコラム
公開
2009/10/07   18:00
ソース
『bounce』 314号(2009/9/25)
テキスト
文/藤井 大樹

ファンクを根城にさまざまな分野で活躍する名ギタリストが、初のソロ作で素顔を明かす!?

 ソウライヴやレタスの活動で知られるギタリストのエリック・クラズノーが、満を持して初のソロ・アルバム『Reminisce』を完成させた。しかもソウライヴからはエヴァンス兄弟、レタスからはアダム・ダイチとライアン・ゾイディスが参加とくれば、ジャズ・ファンク好きなら黙ってはいられないだろう。そんなこの注目作は、バンドとは趣の異なるメロウでグルーヴィーなギター・インスト主体の一枚となっていて、メルヴィン・スパークスっぽい洗練されたプレイを堪能させてくれる。また、ビートルズ“Get Back”のカヴァーをはじめ、ソウル・ジャズやロック、ヒップホップなどエリックの音楽趣味が垣間見えるあたりも嬉しいところだ。

 さらに、ソロ作に合わせてソウライヴのライヴ・アルバム『Live At Blue Note Tokyo』も同時リリースされたばかり。こちらはグループの代表曲をたっぷり盛り込みながら、デビュー当時を思い出させるヤンチャなプレイを披露してくれた昨年の来日公演を、重厚なホーン編成とシンプルなトリオ編成の2枚に分けて真空パック! ソロでのクールなエリック、バンドでのホットなエリック、この際まとめて楽しんでおこうか!