エキセントリックな存在感をビリビリと放ってきた敏腕DJが、待望のニュー・ミックスで新たなネオンを東京の夜に散りばめる!

DJやプロデューサーが続々と台頭し、ファッションを含めたカルチャーともリンクしてすっかり定着した感のある東京のエレクトロ。活況を呈するそのシーンで際立つ存在がMADEMOISELLE YULIAだ。昨年初のミックスCD『Neon Spread』をリリースして以降の勢いはブッ飛んでいて、強烈な印象をここまで残してきたが、なんといってもキャラ立ちしている彼女だけに、その強みを最大限に活かし、MCとして客演を次々とこなしてきた。まずはROC TRAXのコンピ『LESSON.05“SATURDAYS”』でDEXPISTOLSの楽曲にVERBALと参加。これを皮切りにTERIYAKI BOYZ、テイ・トウワの作品でもVERBALとコラボし、そんな縁もあってm-floのベスト盤にも楽曲を提供している。さらに国内の活動では飽き足らず、仏エド・バンガーから登場したクレイジー・ボールドヘッドのアルバムにもBIG-Oと参戦してしまう。この他にもアクセサリー・ブランドのGIZAを立ち上げたりVJを務めたりと、まるで100m走の早さでフルマラソンを走ってるような勢いで疾走してきたのだ。
こうしたエネルギッシュな活動を経て完成したミックスCD第2弾『Neon Spread 2』も、前作以上にエッジーなトラック群をお得意のクイック・ミックスでアゲまくる激アツな内容だ。今回もエレクトロがベースながら、その内実はハウスやブレイクス、ヒップホップ、ファンキと何でもありで、広い意味での〈エレクトロ的ミックス〉とでも呼ぶべき内容となっている。途中にはJMEやラスコといったグライムやダブ・ステップもあり、緩急自在なところも好印象だろう。と、つらつら書いてきたけど最大の目玉は彼女自身のオリジナル新曲“Touch Me”! レディ・ガガあたりが歌っても不思議じゃないセクシーなエレクトロ・ポップで、昨今のガール・ポップ好きにもオススメしたい仕上がり。今後はオリジナル・アルバムを予定しているらしいが、この曲の出来からしてかなりの期待をかけても良さそうだ。
▼MADEMOISELLE YULIAの参加作品を一部紹介。