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第492回 ─ FACT

連載
NEW OPUSコラム
公開
2009/05/21   02:00
更新
2009/05/21   17:39
ソース
『bounce』 309号(2009/4/25)
テキスト
文/粟野 竜二

5つ子……いやみんな同じお面だ! ルールなんてお構いなしのヘヴィー&ハイパーなロックと能面で世界を相手に勝負!


  これまでに発表した2枚の作品や海外アクトとの共演、USツアーを含む精力的なライヴ活動によって国内外を問わず高い評価を獲得してきたFACT。2009年で結成10周年を迎える彼らが、このたびニュー・アルバム『FACT』をリリースした。これはUS/UKを含む世界デビュー盤となり、特にUSではゲット・アップ・キッズなどをリリースしたヴェイグラントから発表されることも注目で、キャリアのターニング・ポイントと位置づけられるものだろう。過去にインキュバスなどを手掛けたマイケル“エルヴィス”バスケットら世界最高峰のプロデューサーやエンジニアを迎えて制作された、文字通り世界に照準が定められているアルバムだ。

 打ち込みも採り入れた性急なリズムやメタリックなギター、表現力豊かなヴォーカル、それと対抗するように斬り込むガテラル・ヴォイス&スクリーム――ここで鳴らされるのは、ユーズドやロストプロフェッツなどのスクリーモ/モダン・ヘヴィー・ロック・バンドに匹敵する、いや、むしろそういった比較さえ意味をなさない唯一にして至高のハイブリッド・サウンドである。また、シングル“a fact of life”のPVではメンバー全員が(↑の写真のように)能面を被ってアグレッシヴな演奏を披露しており、そんな斬新なヴィジュアル・センスも注目を集めている。ジャンルや常識を越える彼らが世界を揺るがすのは、時間の問題だろう。

▼FACTの作品を紹介。