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第472回 ─ SOUL BLOSSOM

連載
NEW OPUSコラム
公開
2009/03/26   17:00
更新
2009/03/26   18:18
ソース
『bounce』 308号(2009/3/25)
テキスト
文/出嶌 孝次

リイシューが満開なソウルの春に酔わされて……

 どうもこうもない! 掲載スペースも財布の中身も足りないほど、ソウルのリイシューは不景気知らずですよ。まず注目なのは、ミリー・ジャクソンが後見したファクツ・オブ・ライフのケイヴェット音源をまとめた編集盤。安易にディープと呼びたくない人情味豊かな南部サウンドがたまらない2枚組です。サザンものだと、ルイス・ウィリアムズが率いたオヴェイションズの72&73年作を2in1で収めた『Hooked On A Feeling/Having A Party』も黙って入手すべし。フィリー産なら名匠ボビー・マーティンの仕事をまとめたコンピ『Bobby Martin Presents Various Artists』が興味深く、ジーン・テレル(元シュープリームス)の音源も収録です。さらに、NYのTAP音源をコンプリートした驚異の2品、アーニー・ラヴ&ラヴレッツの『Invisible Wind』とジャッキー・スタウドマイアの『Guilty』はディスコ~ブギー~NYサウンド好きなら家宝になること必至。特にジャッキー嬢が82~83年に残していた楽曲の数々は宝石です。メジャー作品のオフィシャルな世界初CD化も着々と進んでいて、バーケイズの80年作『As One』や81年作『Nightcruising』なんかはファンク好きならずとも普通に標準装備しておいてほしいもの。ファイヴ・ステアステップスの進化型=インヴィジブル・マンズ・バンドの80年作『The Invisible Man's Band』も即買いを推奨です。ソロ転向前のケニ・バークがセンスを発揮している好盤ですからね~。