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第35回 ─ ELECTRO

第35回 ─ ELECTRO(2)

連載
Di(s)ctionary
公開
2009/02/26   19:00
ソース
『bounce』 307号(2009/2/25)
テキスト
文/出嶌 孝次

II それでは実際に聴いてみよう! その1

AFRIKA BAMBAATAA & SOULSONIC FORCE 『Planet Rock -The Album』 Tommy Boy(1986)
1時間目で紹介したクラシック“Planet Rock”をはじめ、“Looking For The Perfect Beat”“Renegades Of Funk”という3大名曲を収めた一枚。いまも世界中で日々流用されまくっている名曲群だけに、これは無条件で聴いてほしいね。


CYBOTRON 『Clear』 Fantasy(1983)
LP時の原題は『Enter』。後にミッシー・エリオットのネタ使いで再注目される“Clear”をはじめ、チープな808ビートによるポジティヴな未来感がホントに格好良い! 後のホアン・アトキンスの歩みを踏まえて、〈最初のデトロイト・テクノ作品〉と位置付けられることもある重要盤なんだよ。

HERBIE HANCOCK 『Future Shock』 Columbia(1983)
ジャズ的な進取の気性で新しい分野をどんどん開拓していた頃のハービー・ハンコックが、ビル・ラズウェルと組んでエレクトロに挑んだ名盤だね。DSTをフィーチャーしてグラミーも受賞した“Rockit”は多くの人にスクラッチの存在を知らしめるきっかけにもなったんだ。

NEW EDITION 『Candy Girl』 Streetwise(1983)
ボビー・ブラウンらを輩出したあの子供グループだよ。プロデュースも手掛けた後見人のモーリス・スターは1時間目で触れたジョンズン・クルーのメンバーでもあって、ストリートの流行をR&Bに持ち込んだわけだね。ジャクソン5的なひたむきヴォイスと硬質なビートの相性も抜群!


MIDNIGHT STAR 『No Parking On The Dance Floor』 Solar(1983)
TR-808を普通に用いていたブラコン~ファンク勢は期せずしてエレクトロとの親和性を獲得した感じだけど、本作中の“Freak-A-Zoid”はヴォコーダーがロボット感を煽るモロなマシーン・エレクトロ。25年前のヴァイブ・ミュージックってところかな。

THE ART OF NOISE 『Who's Afraid Of...!』 ZTT(1984)
UKのトレヴァー・ホーンが率いた覆面集団で、彼にとってもキャリア屈指の名盤だ。いわゆるエレクトロとは一線を画するサンプラーを駆使した作風なんだけど、同一線上で見られることも多いから紹介しておくよ。映画「ブレイクダンス」でも使われた“Beat Box”が凄い!

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