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第460回 ─ This is...NUTSism

連載
NEW OPUSコラム
公開
2009/02/12   14:00
更新
2009/02/12   18:07
ソース
『bounce』 306号(2008/12/25)
テキスト
文/北野 創

シーンのいまを収めたコンピを現場からお届け!

 日本のヒップホップ/R&Bシーンを支えてきた東京の人気クラブ・shibuya NUTSから、コンピ『This is...』が登場したぞ! ここで総合プロデュースを務めたROCK-TeeとDJ JIN(RHYMESTER)は、NUTSの人気イヴェント〈FG NIGHT〉のレギュラーであり、NUTSについても「思いっきりホームです。いっしょに成長していきたい仲間って感じ」(RO-CK-Tee)と語るほどの間柄。そんな縁もあって今回の陣頭指揮を執ることになり、「NUTSと関わりのあるアーティストであることが条件。コラボりたい人はたくさんいて困りましたが……」(DJ JIN)と唸りつつ幅広いラインナップを召集している。

 まずDJ JINプロデュース曲を紹介すると、TR-908名義のKREVAとの合体曲“FAKEASS”は全編オートチューン使いのスペース・ロボ・ファンクが最高! さらにYA-KYIMとMay J.によるコズミック・ソウルや韻踏合組合&SHINGO☆西成の疾走系ポッセ・カットなど、「楽曲を〈プロデュースする〉とはどういうことかを改めて提示したかった」(DJ JIN)という言葉通り、演者の長所を活かしたサウンド作りが心掛けられている。一方のROCK-Teeが手掛けた楽曲も、Full Of Harmonyと瘋癲によるスムースなパーティー賛歌から、椎名純平のファルセットが甘美に響くアース・ウィンド&ファイアーのカヴァー“Brazilian Rhyme”まで、「クラブ好きだけでなく、すべての音楽好きに届くような内容に」(ROCK-Tee)という自身の志向に基づいた仕上がりだ。他にもCOMA-CHIやDABO、KOHEI JAPANら異色の顔合わせによるマイクリレーや、DJ Mitsu the Beatsのファンキーなブレイクビーツなど良曲だらけで紹介しきれない! とにかくシーンのいまを捉えた、素直に格好良い音を楽しもう!

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