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第441回 ─ MARTHA VELEZ

連載
NEW OPUSコラム
公開
2008/11/27   03:00
更新
2008/11/27   16:55
ソース
『bounce』 305号(2008/11/25)
テキスト
文/イグナシオ

個性豊かな幻の名盤が続々とCD化です!

 NYの女性シンガーで、ガスライト・シンガーズの一員として知られた(ほどでもないか)マーサ・ヴェレス。春にはスワンプ~ブルース・ロック好き必携の名盤『Fiends And Angels』(69年)が復刻されたばかりだが、今度は70年代の3品が世界初CD化された。まず74年の『Matinee Weepers』はサザン・ソウルに寄って包容力のある歌唱を披露したアーシーな一枚。アレサ・フランクリンのカヴァーも楽しめる。続く76年作『Escape From Babylon』はボブ・マーリー(とリー・ペリーら)の全面制作で、アール“チナ”スミスやアイ・スリーらも脇を固めた完全レゲエ作品。マーサとリタ・マーリーが共作した“Disco Night”など、まったり心地良い佳曲揃いだ。最後の77年作『American Heartbeat』はディスコ風味も薫る瀟洒なAOR盤。フィリー調のストリングスに乗った冒頭の“Up To You”を聴けば欲しくなる人は多いはず……と、どれもハズレのない3枚。芯のあるカラフルさを堪能してほしい。
▼このたびリイシューされたマーサ・ヴェレスの作品。