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第13回 ─ Yutaka Furukawa(DOPING PANDA)が選ぶ、リスナー遍歴を代表する10枚!

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TOWER RECORDS SHINJUKU 10th ANNIVERSARY
公開
2008/10/30   21:00
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文/bounce.com編集部

 今年でオープン10周年を迎えるタワーレコード新宿店では、現在〈TOWER RECORDS SHINJUKU 10th ANNIVERSARY〉と題してさまざまなイヴェントやキャンペーンを展開中! オモシロ企画が目白押しのこの1か月間を、bounce.comでは独自の視点で追いかけていきます! 今回は、10月19日に開催された記念イヴェント〈MUSIC LOVES YOU!!〉に出演したDOPING PANDAのYutaka Furukawaさんが登場。10周年にちなんで、リスナー遍歴を代表する10枚のアルバムを紹介していただきました!

Furukawa「このラインナップだと、なんか俺、ものすごくミーハーなやつみたいじゃないですか? かといってマニアックなものばっかり出すのも嫌だし。〈俺って結構深いものを聴いてるぜ〉っていう風に見えたり、〈頑張ってこういうの入れてきたな〉って思われそうじゃないですか。そういうのがものすごく気になっちゃって。だからこういう企画は選ぶのが難しいんですよ。お薦めの10枚を訊かれて、全部ヴァン・ヘイレンにしたこともありますからね(笑)。まあ今回は最終的には〈俺〉って感じのセレクションになりましたけど」。

LED ZEPPELIN『Led Zeppelin IV』(1971)

Furukawa「中学では野球部にいて、CDも全然買わないようなタイプだったんですよ。でも高校に入ったときに〈何かこれまでと違うことがやりたい〉と思って漠然とギターを始めたら、人生が180°変わった。そこから毎日音楽だけの生活になっちゃったんですよね。俺の場合、ハード・ロックとヘヴィー・メタルから音楽に入ったんですけど、その時期で1枚挙げるならこれかな。この時期に聴いていた音楽って、良くも悪くも刻み込まれちゃってるところはありますよね。音楽の産湯だったから、聴くと毛穴が開くというか(笑)。もちろん、ツェッペリンだけから特別な影響を受けたわけではなくて、いろんなもののなかの1枚という感じです」。

DESCENDENTS『Everything Sucks』(1996)

Furukawa「大学進学で96年に東京に出て来たんですけど、そこで、ハードコア~メロディック・ハードコアのブームに飲み込まれるわけです。当時はHi-STANDARDが赤坂BLITZなんかでライヴができるようになっていて、翌年には〈AIR JAM〉が始まるっていう状況で。俺らの世代でバンドをやってた男の子は、みんなこの流れにハマッちゃいましたよね。で、その時期にすごく影響を受けたのがディセンデンツ。彼らは、当時のメロコア勢のなかでは、ちょっと異質だったんですよ。そもそもラモーンズなんかと同世代の歴史の長いバンドだし、オーセンティックなスタイルでやってたんですよね。それがすごくカッコよく感じた」。

SCAFULL KING『Scategory』(2000)

Furukawa「パンクがきっかけになって、音楽をたくさん聴き出したんです。ジャムからスタイル・カウンシルに行ったり、スペシャルズを経由してスカを聴いたり。音楽に関する視野が一気に広がって、自分でもいろんな音楽がやりたくなった。一方で、みんな右へならえって感じのメロコアの状況にも疑問が生まれ始めて。そういう時期で1枚挙げるとこれですね。スキャフルはどの作品も好きなんですけど、このアルバムがリリースされたときのツアーは、俺らも一緒に回ったということもあって印象深いんです。なによりも、TAGAMIさん(SYUTA-LOW)との出会いが大きかったですね」。

PHOENIX『United』(2000)

Furukawa「スキャフルが活動を休止して、TAGAMIさんと一緒に色々やることになるんですけど、その流れでチャーベさん(松田岳二)と知り合いになったりしたことで、今度はクラブ・ミュージックがものすごく身近になっていったんです。フェニックスは“Too Young”がとにかく衝撃でしたね。80年代の音楽って全然聴いてなかったので、当時はこの曲の80's感がすごく新鮮だったんです。この後、フランツ・フェルディナンドとかが出てきて、怒涛の80年代リヴァイヴァルになるけど、その前夜って感じですよね」。

TAHITI80『Puzzle』(2000)

Furukawa「これもフェニックスと同時期のものですね。“Heartbeat”のハウス的なアプローチがすごく良かった。クラブ・ミュージックを聴きながら、DOPING PANDAの音楽にも打ち込みを取り入れたりするようになっていった頃で。俺にとって第2の初期衝動を得た時期ですね。逆にロックは全般的に聴かなくなっていくんですけど」。

BASEMENT JAXX『Rooty』(2001)

Furukawa「フェニックスからここまでの3枚で一括りって感じですね。ダンス・ミュージックって、日々アップデートという感じで、先月のものが古く聴こえたりするじゃないですか。だから音楽の聴き方が変わった。そういうモードに入ったきっかけの一つです。あと、ここで挙げたのはメジャーなものだけど、この頃を境に、オーヴァーグラウンドのものはあまり聴かなくなって、アンダーグラウンドなものばかり聴くようになったんですよ。MySpaceのリンクを辿ってアーティストを知っていくような。それが去年くらいまで続いてたかな」。

N.E.R.D『Fly Or Die』(2004)

Furukawa「ベースメント・ジャックスなんかを通して、ヒップホップやR&Bも聴くようになるんですけど、N.E.R.Dはやっぱりデカかったですね。すでに有名だったファレルがやってるバンドがあるのかって聴いてみたらすごい良かった。ヒップホップ過ぎると俺にとってはトゥー・マッチだし、ロック過ぎるのはいま聴きたくないというときにドンピシャだったんですよ。かゆいところに手が届く音だった。これとアウトキャストの『Speakerboxxx / The Love Below』ばっかり聴いてた時期がありましたね」。

STEELY DAN『Aja』(1977)

Furukawa「スティーリー・ダンは、コード進行とか、レコーディングでの楽器の鳴らし方とか、そういうところが面白くて。ELOやパット・メセニーなんかもそうなんですけど、勉強のつもりで聴いてたところがあるんですよね。〈この音楽はどうやって作られてるんだろう〉と考えながら。発想を広げるためには、ボキャブラリーを増やさないといけない。バンドの引き出しを増やすため、というか。スティーリー・ダンを聴いたことは、特にここ最近の作曲にすごく活きてると思いますね」。

K-OS『Exit』(2003)

Furukawa「彼はカナダのラッパーなんですけど、ポップ・ミュージックとしても成立するようなヒップホップを作ってる。全然アンダーグラウンドな存在ではなくて、向こうではすごいブレイクしている人ですね。超ポップですよ。これは、確かCDショップの店頭で発見して買った気がするな。やっぱりバイヤーさんは研究されてるし、お店のPOPなんかは参考にしてますよ」。

THE STREETS『Original Pirate Material』(2002)

Furukawa「UKのラッパーですね。この人は海外だとメッセージ性の部分でウケてるんでしょうけど、俺にとっては、とにかくトラックが斬新だった。それから、日本人の琴線に触れるようなメランコリックな感覚があるんですよね。彼の“Dry Your Eyes”という曲もすごい好きなんです。フォーク・ギターとオーケストラが入って、サビで歌があるヒップホップ……と説明するとダサいイメージが浮かぶと思うんですけど(笑)、音の選び方がまったくダサくない。それはもう生まれ持ったセンスなんだろうなと思います」。

●DOPING PANDAライヴDVD「無限大 DANCE LIVE from Tour'08 Dopamaniacs」12月10日発売!!

初回生産限定盤(DVD+CD〈新曲1曲〉)4,515円/通常盤(DVDのみ)3,990円
DVD収録曲数:20曲予定
4月から7月にかけて全32公演が開催された〈Tour'08 Dopamaniacs〉の模様がDVDとなってリリースされます。ツアーの全会場に一般公募で選ばれた2名のオーディエンス・カメラマンを配置。その全64のカメラに、最終公演・東京JCBホールでのテレビ中継素材と、スタッフのカメラを加え……なんと総勢100のカメラが撮影した映像をミックス! 前代未聞のツアー・ドキュメント映像作品となっております。

▼DOPING PANDAの作品を紹介