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第156回 ─ またもや変貌を遂げたZAZEN BOYSの新作を、向井秀徳が紹介!

第156回 ─ またもや変貌を遂げたZAZEN BOYSの新作を、向井秀徳が紹介!(3)

連載
360°
公開
2008/09/25   00:00
更新
2008/09/25   17:14
ソース
『bounce』 303号(2008/9/25)
テキスト
文/加藤 直子

『ZAZEN BOYS 4』がインスパイアされた盤を向井秀徳がセルフ解説! その2

『MOTIVATION 6 Adult Oriented Click Nonstop-Mix by MOODMAN』 hug Columbia(2007)
テイ・トウワのミックスCD〈MOTI-VATION〉シリーズの第6弾。本作でミックスを担当したMOODMAN本人からいただいて聴いてました。色気のある選曲で、強烈な深夜臭が漂ってきます。キックの音はどれも好みのカタさで、とても参考になりました。

『デス・プルーフ』 ジェネオン
NYレコーディング中は毎週火曜日が休みで、メンバーはみなナイアガラに観光に行ったりしていましたが、私はひとりスタジオで映画などを観ておりました。ポテチなどを食らいながら。このタランティーノ作品はかなりアヴァンギャルドな構成になっており、喰らっていたポテチとバドワイザーを何度も吹き出しました。

SLY AND THE FAMILY STONE 『There's A Riot Goin' On』 Epic(1971)
ベイエリア・ファンクの雄による5作目は、ほとんどスライ・ストーンが一人でレコーディングしたという、密室感溢れる傑作。この孤独感がたまりません。

『死霊のはらわた』 JVD
サム・ライミ監督のスプラッター・ホラー映画。レコーディングをしていた〈タルボックス・ロード・スタジオ〉は森の中にあるのですが、この映画はまさに森の中の山小屋を舞台にしています。シチュエーションがこのスタジオと似ていて、とてもコワいんですね。

YMO 『YMO GO HOME』 ソニー
細野晴臣が選曲/監修を手掛けたYMOのベスト・アルバム。彼らの音とリスナーに対するアプローチは独特で稀有だと改めて思います。なかでも坂本教授がドラムを叩く“CUE”という曲が好きです。

WEEKEND 『La Variete』 Rough Trade/MSI(1982)
作曲中、息抜きに〈YouTube〉を観ており、辿り着いたのがネオアコ・トリオ、ウィークエンドのライヴ映像。ヴォーカル=アリソン・スタットンのワンピース姿にグッときて、“Weekend”という曲を作りました。

『SOUL ll SOUL Vol.1:Club Classics』 Virgin(1999)
90年代にグラウンド・ビートを流行らせたジャジーB率いるUKのグループ。いまでも古びた感じはまったくない、まさにクラシック! 傑作です。肉体的なドラム・マシーン・サウンドと下半身がなぜかこそばゆくなるメロディー。高校生(九州は佐賀)の時は、これが都会の音か、と思い、耽っておりました。いま現在もそれは変わりません。