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第8回 ─ 〈METAMORPHOSE〉予習編! 恒例の野外ダンス・フェスに向けてのゆるゆる対談

対談で取り上げた出演アーティストの作品を紹介!

連載
オレら の 夏 フェス 予習・復習帳 '08
公開
2008/08/14   18:00
更新
2008/08/14   19:14
テキスト
文/富田 純司、榊原 聡、石田 靖博、岡村 詩野、郡司 和歌、田中 将稔、高橋 玲子、池田 謙司

#1 THE ALBUM LEAF
『Into The Blue Again』
SUB POP(2006)

前作『In A Safe Place』で新境地を切り拓いたアルバム・リーフの新作が到着。前作に続いてシガー・ロスのスタジオでミックスされたという今作は、エレクトロニクスとストリングスや鍵盤との絡み合いがさらに深みを増している。感情をぐっと抑えた一見地味(?)な印象を受ける展開も、逆にリスナーの心をくすぐるはず。頼りないが味のあるヴォーカルも板についてきた感じで、秀逸なメランコリーにちょっぴり泣けます。(富田純司/bounce 2006年09月号掲載)

#2 toe
『new sentimentality e.p.』
machupicchu(2006)

自身のレーベル設立第1弾としてリリースされた映像作品に続く4曲入りEPは、前作をひとつの集大成として、さらなる実験性で未踏の地へ向かった意欲作。ボトムにある彼ららしいエモーショナルな展開はそのままに、アコースティック・ギターや鍵盤、そしてメンバー自身による初の歌モノといった〈生〉へのこだわりが印象的だ。mito(クラムボン)をプロデューサーに起用したことで、新たなる視野の広がりも演出されている。(榊原聡/bounce 2007年01,02月号掲載)

#3 COBBLESTONE JAZZ
『23 Seconds』
K7(2007)

クリック界〈2大マシュー〉の片方、マシュー・ジョンソン(もう1人はマシュー・ディア)率いるトリオが超待望のアルバムをリリース! マシューが主宰するワゴン・リペアからのシングル“Dump Truck”“India In Me”が田中フミヤの傑作ミックスCD『mur mur』に収録されるなど、テクノ~ハウス~ジャズとフロアを問わず大人気の彼ら。本編であるDisc-1も名曲ばかりで最高ですが、何と言っても Disc-2! 前述のシングル2曲が収録されているのも重要ながら、そこに収録された40分以上のライヴ・テイクこそが彼らの真骨頂! ダニエル・テイトのエレピとヴォコーダー・ヴォイスを中心に、トラックが有機的に組み合わさっていく様はセッションそのもの! クリック・ハウスの記念碑的な傑作なのです!(石田靖博/bounce 2007年12月号掲載)

#4 クラムボン
『Musical』
コロムビア(2007)

これまででいちばんがんばっていない。そこがいい。これまでのクラムボンは、どれも力作には違いないけど、どうにも一生懸命感が強く滲み出すぎていて数回聴くとしばらく間を置きたくなったものだが、これは違う。みずから本作のミックスも手掛けたミトによるデモそのままの曲と、セッションで作られた曲が約半々。だからか、ポップに振り切った曲から脳内で完結したような曲までさまざまだが、不思議と温度は一定でいずれも風通しは凄く良い。おそらくは昨年のカヴァー集『LOVER ALBUM』が一つの転機になったのだろう。ここでの3人は緊密な関係の上にいながらにして、いままでになく妙に緩く妙に適当だ。そういえば、原田郁子の〈MUSIC〉の発音は〈ミュージック〉じゃなくて〈ミョージック〉なんだな。クラムボン、ここにきて〈妙ジック〉ってな、良い湯加減のバンドになってきた。(岡村詩野/bounce 2007年06月号掲載)

#5 Jazztronik
『Repro』
ポニーキャニオン(2008)

世界を駆け巡るJazztronikの活動10周年を記念する第1弾リリースは、これまでTVドラマや映画に提供してきたタイアップ曲をリアレンジ収録したミニ・アルバム。インコグニートのイマーニがソウルフルなヴォーカルで華を添えた新曲“Sweet Rain”をはじめ、有坂美香を迎えたデバージ“I Like It”のメロウなカヴァーなど、クラブやJ-Popといった枠にこだわらない爽快な仕上がりは彼ならではだろう。快進撃はまだまだ続く!(郡司和歌/bounce 2008年08月号掲載)

#6 DAZZ Y DJ NOBU
『DIARY』
時空/ラストラム(2008)

千葉の名物パーティー〈FUTURE TERROR〉を主宰するアンダーグラウンドのカリスマ、DJ NOBU初のオリジナル・アルバム。深海系ディープ・ミニマルから、じわりじわりとビートが泡立ち、上昇し、歪み、いきなり雷鳴のような咆哮と共に混沌の渦へと雪崩れ込み……チルビエントなヴォーカル・トラックで愛に包まれながら終焉する。ヴィラロボスにも通じる大きなテーマ性──このオトコ、ロマンティックですわ~。(田中将稔/bounce 2008年08月号掲載)

#7 JOAQUIN JOE CLAUSSELL
『Translate』
NRK(2008)

ジョー・クラウゼルがついに一線を越えた? NRKから登場した最新ミックスCDは、スラム・モードやヴィンス・ワトソンらによるディープな名曲の合間に、自然音なども用いた新録インタールードが印象的に挿入され、〈沈黙の問い掛け〉なる無音状態(!)も含めてジョーの頭の中を表現したような49トラック! いろんな意味でスピリチュアルな世界に足を踏み入れたような気分にさせられる〈サウンド・アート〉盤です。問題作。(高橋玲子/bounce 2006年03月号掲載)

#8 THEO PARRISH
『Soundsculptures Vol.1』
Sound Signature(2008)

すでに昨年アナログ・リリースされ、ジャイルズ・ピーターソンも年間ベスト・アルバムに挙げていた話題作が、満を持してCD化! セオ・パリッシュ名義としては2000年の『Parallel Dimensions』以来となるが、間にはローテーティング・アセンブリー名義やドゥミニー・ドゥポールとのコラボ作もあったため、さほどのブランクは感じない。ただ、セオの純粋なソロ作品となると襟も立ちます! しかも本人の意向によってアナログよりも13曲多い2枚組、とくればその本気度も窺えようもの。さまざまなフォルムで彼のブラック・ミュージック道が極められていて、ジャズ~ソウル~ディスコ~ファンク~ハウスといった自己の変遷を凝縮した黒い音塊がひたすらアツい。彼のキャリアを総括するかのような大作です!(池田謙司/bounce 2008年05月号掲載)

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