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第3回 ─ フジロック復習編 Part.1 参加した4人が語る、苗場での4日間!!

第3回 ─ フジロック復習編 Part.1 参加した4人が語る、苗場での4日間!!(5)

連載
オレら の 夏 フェス 予習・復習帳 '08
公開
2008/07/31   11:00
更新
2008/07/31   22:02
テキスト
文/bounce.com編集部

3日目!

桑原 ではいよいよ最終日の3日目。疲れも大分たまってきた頃じゃないかと思うんですが、日中はどうでした?

山西 私は取材とかが入っていたので、ジェイソン・ムラーズとデス・セットを観たら休憩しちゃったんですよね。でもこの二つはすごい良かった。ジェイソンは、メロディーもわかりやすいし、みんなで大合唱でしたね。黄色い声援が飛びまくっていて、女の子のファンも増えたんじゃないかな。〈GREEN STAGE〉のお昼どきにはぴったりだったと思います。

澤田 何も知らなくても入りやすいライヴで良かったですよね。

山西 デス・セットは超パンクなんですけど、イントロにボルティモア・ブレイクスみたいな音楽をDJでパッとかけるんです。それで1分くらいの曲をガーッと演奏する。だからクラブ・ミュージックが好きな子もパンクが好きな子も惹き込まれると思う。女の子もダイヴしまくっていたし、パンクのライヴとして、いままで観たことのない種類のものでしたね。楽しすぎて、私も思わず水着になってましたもん(笑)。

澤田 ぼくはミステリー・ジェッツが良かったですかね。初期は食器とかを使ってサイケなライヴをやってたみたいですけど、今回は80年代の洋楽誌に出てくるようなキラキラしたアイドル・バンドっぽいステージでしたね。

山西 (メンバーの)お父さんはいました?

澤田 途中で出てきましたよ。元メンバーなんですよね。タンバリンを叩いてほんわかムードを醸し出してた。和みキャラというか。

山西 良かった~。お父さんファンなんですよ。

土田 私はフォールズ~ゴー!チームが楽しかったですね~。フォールズは、メンバー全員が基本的にドラムの方を向いて立ってるんですよ。しまいには、フロントの3人が客に背を向けてる瞬間もあって(笑)。でも音はアッパーで、みんな踊りまくってましたね。
       
山西 ゴー!チームは見たかった~。

土田 ゴー!チームは、ちょうど土砂降りの時だったんで、みんな〈RED MARQUEE〉になだれ込んできたからギュウギュウで。あまりよく見えなかったんです。でもニンジャが盛り上げ上手で、「オンナノコ?」「ハーイ!」「オトコノコ?」「ハーイ!」みたいなコール&レスポンスをやったり。

山西 かわいい~。それは返事しちゃいますね。

ジョビン 俺は友部正人を10年ぶりくらいに観たんだけど、すごいフィジカルなライヴでびっくりした。ギターは半分くらい三宅伸治さんに任せちゃって、体全体で言葉を発する、みたいな。そうやってキレッキレの言葉をシャウトでぶつけてくるから、友部正人なんか聴いたことのないだろう若者たちがすごく盛り上がってた。友部さんは辛らつな言葉が多いから、物騒になってきたいまの時代にまた響くんだよ。ものすごい衝撃で本当に泣いちゃったもん。

桑原 じゃあ夜の部はどうですか。注目アクトが出演しまくる激戦区でしたが。

山西 私はマイケル・フランティ。雨が結構降ってたんですけど、そんななかでマイケルが「雨って素晴らしいよ」みたいな自然児っぽいことを話して、お客さんも泥だらけになって喜んじゃって。一体感を一番感じたステージでしたね。

桑原 山西さんは、そのままリー・ペリーを観てますが。

山西 リー・ペリーはベスト・アクトですね~。何度も来日してるけど、フジみたいな大自然の中でリーを観ることができる機会はそうそうないし。もうすべてが神がかってるというか、謎なんですよ。いつも持ってくるカートをガラガラ引っ張って歩いたり、ステージ上にいた蛾を拾って吹き飛ばしたり。あと衣装換えが何回かあったけど、最後は最初の衣装に戻ってるの。

一同 (笑)。

山西 でも音はド渋なルーツ・ロックで、それで盛り上がりまくってたのはすごかった。ベタですけど、魔法にかけられたようなライヴでした。

澤田 僕はゆらゆら帝国ですね。わかりやすく盛り上がれる曲が一切ないし、坂本慎太郎はギターを持たずにマラカスや鈴を振ってる曲が多いし(笑)、ひたすらアンチ・クライマックスなんですけど、でもとんでもないものを見せられた感じ。この時間帯は何を観るかすごい迷ったんですけど、ゆら帝を選んでよかったなあと。


ASIAN DUB FOUNDATION (c)Masanori Naruse

土田 私はADF。ミュージックの後に行ったから20分くらいしか観れなかったんだけど、泥を跳ね上げまくりながら踊りました。2回目のアンコールに出てきたと思ったら「〈RED MARQUEE〉へ行け」ってひと言だけ言って帰った(笑)。

山西 かっこいい! そのあと〈RED MARQUEE〉のエイドリアン・シャーウッドが混みましたもん。みんな言いつけを守ったんだ(笑)。

土田 ADFがあまりに良かったから、このまま終わったほうがいいかなあと迷いながら、その後にでぶコーネリアスを観たんですけど、これはこれで、ずうっと爆笑で最高でした(笑)。音楽を聴いてるっていうより、ひたすら暴れてるのを観てるって感じ。でも、お客さんとのやり取りがすごい上手かった。見た目は普通の若い男の子たちなんですけど。

桑原 ジョビンさん、ビル・ラズウェルはどうでした?

ジョビン もう極悪なライヴ。ラズウェルのベースも内臓を揺らされる感じで、なんちゅう音を出すんだと。全員がイヤーなノイズを出してる感じ。その後、ロドリーゴ・イ・ガブリエーラをまだちゃんと観てなかったから〈FIELD OF HEAVEN〉に行ったんだけど、すごい人の数だった。

山西 今年はロドガブ旋風って感じでしたね~。

ジョビン そうだね。会う人みんな「すごいかっこいい!」って言ってたし。あれは誰が聴いてもすごい音楽だと思っちゃうよね。2本のギターとは思えないくらい、色んな音を繰り出してくる。

山西 あと、エイドリアン・シャーウッドも良かったですよね。

ジョビン 出す音ひとつひとつがセンス良くてね。いちいちかっこいい音楽だなあと。

山西 普通にルーツ・レゲエをかけたら泥臭いですけど、シャーウッドはダブ・ステップの間に挟んできたりするんですよね。「さすが~!」って思っちゃった。

澤田 僕はシャーウッドの途中でSheena & The Rocketsを観に行っちゃったんですけど。

ジョビン 俺も途中でそっちに行った。良かったね。あんな小さいところでさ。

澤田 バンドの30周年で今年60歳という節目の年みたいで。いまもってやり続けてるのに感動しました。最終日はそのまま飲み続けてラスト・アクトのUKAWANIMATION!を観に行ったんですけど、ライヴ直前に泥酔して寝ちゃって。パッと起きたらもう終わるところで、眼鏡が床に落ちて壊れてました……。「あ、フジロック終わったんだ」って感じで。

桑原 悲しいオチがつきましたが(笑)、じゃあそれぞれのベスト・アクトを3組挙げていただきましょうか。

澤田 僕はマイブラ、ゆら帝、FRAN-KEY。FRAN-KEYさんは正式なアクトではないんですけど、毎晩〈PALACE OF WONDER〉のテントでDJしてめちゃくちゃ盛り上げていてくれたので。最高でした!

山西 リー・ペリー、ブーツィー、マイケル・フランティかな。次点がマーク・スチュワート。今年は取材が色々入っていたこともあって、UKの最新バンドなんかがほとんど観れなかったんですよね。だからキャピってなかったなあって(笑)。あと、今年に限ったことじゃないですけど、非ロック・アクトの奮闘ぶりがかっこよかったです。そういう音に触れて、一人でも多くの人たちがレゲエとかを好きになって欲しいですよね。

土田 マイブラ、ADF、ロジャー・マニングJr.。あと、1日目のところでしゃべれなかったんですけど、sleepy.abがものすごい良かったんです。それから、でぶコーネリアスでしょうか(笑)。

ジョビン マイブラ、友部さん、ゆら帝、ジャネット・クライン。この4アーティストが特別に印象に残ったかな。フジロックは疲れるし、観たいものがないときの過ごし方が、ワーカホリック体質だからわかんなかったりして、「帰ろうかな」って思うときもあるのね。でも最後までいると絶対、楽しかったって思う。あと、知らなかった音楽と出会って好きになることってあるじゃない。そういう出会いをしているお客さんを見るのが好き。それがやっぱりフジロックの一番の醍醐味だよね。

桑原 というわけで、みなさんお疲れさまでした! 

▼文中に登場した出演アーティストの作品